ローマからナポリへはFlix Busを利用してみた。ヨーロッパでの移動は専ら鉄道を利用していたが、今回バスを試す。値段は鉄道の2等運賃より安い。


ローマティブルティーナ駅の傍に長距離バスターミナル

これが長距離バスターミナル

ピサ方面からのバスは15分程遅れてやって来た。走り出すと快調で、ナポリ着はほぼ予定時刻。
この日は強い風と温度低下。ローマを出ると結構山が多い、横風が強くバスが流れそうになる。左手の山塊の頂上付近には積雪。

ナポリ中央駅の南側にバスターミナル、寒い風が吹くなか、ヴェスヴィオ山の頂上にも白いものが。

チェックインして、直ぐに地下鉄でナポリ考古学博物館に。このナポリ地下鉄1号線はかなり深い場所を通っている。

車内は綺麗

製造はCAF、地下鉄車両はEUの支援を受けている

ナポリ国立博物館、ここは1987年にアレクサンダーのイッソスの闘いのモザイクを見た記憶
一階は彫像、入って左はカンパーナ州の出土品、特にポッツォーリとエルコラーノからの出土品が多い。右翼はファルネーゼ家の彫像コレクション、これもなかなか。
二階にフレスコとモザイク、ポムペイ出土が多いが、エルコラーノやスタビア出土の良いものも。気になったものだけ撮る。

このモザイクの技巧は秀逸、ただしサイズが小さい

まあまあな出来、やはりゼウグマ(トルコのカジアンテップ近くのユーフラテス河畔)のモザイクを見た後では、評価基準が高くなる。とは言え、ゼウグマは2から3世紀のものだから、紀元前後でポムペイ周辺にこのレヴェルがある点は尊敬すべき。あのアレクサンダーのモザイクは現在修復作業中。

三階にポムペイの都市図と模型


イシス神殿復元模型

フレスコで一番印象に遺るのはこのサッフォ

この赤地とネロの黄金宮殿にも見られるアッサリ目の装飾スタイル


ネロの死が68年でヴェスヴィオの噴火が79年だから、同時代の様式や好みを示していると言える。

これはスタビア出土、現代でもいけそうなデザイン

ナポリ国立考古学博物館を見た結果、ヴェスヴィオの噴火による関連遺跡では、エルコラーノとスタビアは重要。また、ローマ共和制期から帝政期にかけて、ポッツォーリの港湾機能も重要で、テヴェレ河口よりもポッツォーリがエジプトからの小麦搬入に使用されたらしい。
と言うことで、前半はポムペイを中心にエルコラーノとスタビアを訪れて、後半はナポリの西側のポッツォーリからバイアを見に行こうと思う。

夜は駅の近くで、マルゲリータと水だけ、カフェもして、€16(2200円ぐらい)。ローマの最後が安食堂なのに8000円近くもしたので。