エジプシャンバザールから旧鉄道駅の在るシルケジ方向に歩くと、銀行や中央郵便局など近代化初期の立派な建物が並ぶオフィス地区。

 

前方の白い建物が郵便局

トルコ珈琲(冷たい水とゼリー菓子を添えて)

 

 シルケジの旧駅舎は保存して博物館にするようだが未整備、地下駅からボスポラス海峡を渡るマルマライ線に乗ってみる。地下駅入り口を入るとエスカレーターで一層降りたところから、連絡通路が延々と続く。新幹線ホームの端から端までぐらいは充分にある地下通路を進み、更に長めのエスカレーターでもう一層下りたところにホームが在る。だいたいにトルコの交通機関は歩かされるとわかって来たが、それにしてももっと便利な場所に地下への入り口を増やすとかできないものか。

マルマライ線シルケジ駅地下ホーム

アジア側ソユトリチェシメ駅

隣のプラットホームの列車はトルコ高速鉄道YHT

スタディアムはフェネルバフチェの本拠地

 

 ソユトリチェシメは高速鉄道YHTへの乗り継ぎ駅。傍にトルコのサッカー界でも強豪のひとつフェネルバフチェの本拠地が見える。駅を出ると駅前の広場から、メトロバスと言うものが出ている。一般道路とは区切られた専用線で高速道路を走り、ボスポラス第一橋を渡ってイスタンブール西郊まで走るバス路線。乗り場には次々とバスが来て、出発して行く。利用客も多く、渋滞も無い。ボスポラス橋だけは一般車両と合流する。順調に走るので、金角湾を渡りテオドシウス城壁の外側を南下する。トラムの1号線と接続するゼイティンブルヌで降りる。これで主なイスタンブールの公共交通機関はひととおり利用した満足感が少しある。全部イスタンブール交通カードで乗れる。

 高速道路の真ん中に在るメトロバス停留所から高速道路をまたぐ大きな歩道橋を経由してトラムの駅へ。このあたりでも市街地は連続していて、集合住宅群や大型の自動車販売店舗とかが目に付く。後でグーグルマップを見ると、イスタンブールの競馬場も近いところ。 トラム1号線に乗ってチェンベリルタシュまで戻って、駅前に在るミンマールシナンが1584年に建てた浴場に入ってみる。

 

チェンベルリタシュ、後方のドームがハマム

 

 ここも観光客向けと書いてあり、入浴+垢すりで5000円ぐらい。これまでハマム(浴場)は入 ったことがなかったので、まあとりあえず垢すり付きで。小部屋が並んだ脱衣所で裸になり、備え付けの腰布を巻いて、部屋に鍵をかける。浴場の係のおっさん連中に促されて、シャワーやトイレがある部屋、その先の扉を開くと息が詰まるほどの蒸気が満ちたスチーム浴室。中央部は大理石の台になっていてそこに横になって過ごす らしい、壁に沿って湯と水の蛇口が付いた洗い場が並んでいる。これはローマ浴場以来の、冷たい部屋、ぬるい部屋、熱い部屋という基本構造。

 垢すり係のおっちゃんが、中央の大理石の台の端に横になれと言う。壁際の洗い場から湯を汲んできて、まず石鹸を泡立てて身体を洗う。うーん、ちょっと雑、耳に石鹸の泡が入って気になる。続いてスポンジなのか布なのかちょっとざらざらしたもので身体をこする。うーん、痛い。おざなりな割にはしっかり『後でチップを宜しく』と言って去る。浴場は入浴だけで充分とわかる。

 大理石の上に横になっての蒸気浴は悪くない。さて、入り口の脱衣所に戻ると、外から吹き込む風が心地よいが、腰巻だけではゆっくりさせてくれない。着替えて、垢すりのおっちゃんにも心づけを渡し、冷たいジュースでいっぷく。

 

ヌルオスマニェジャーミィ、左奥からグランドバザールが拡がる

トラム通りの反対側のカフェから見るハマム

 

 ホテルに戻る。さて、明日はアジア側のサビハ・ギョクチェン空港から北キプロスである。トルコLCCのペガサス航空から、出発便の時間が1時間ほど遅くなるメール、LCCだからそんなもんだろう。北キプロスのレフコシャ(Nicosia)4泊で、イスタンブールに戻って3泊するホテルはタクシム広場の傍にしたから、ガラタ塔の隣は今晩まで。塔の前の広場で、いつも客がいっぱい入っているレストランで夕食にする。

 

いつも客が多いレストラン

ヨーグルト和えケバブ

 

 

(12)終わり