最近、気付いたことがあります。
正確に言うと、前から気付いてはいたけど、最近になって確信に変わったこと、と言う方が正しいかも知れません。
それは
「楽器に個性を求めない」
ということ。
私は随分昔に、かなり個性の強い尖った楽器を使っていました。でも、それを手放し、現在の楽器に乗り換えました。
理由は簡単、「個性の強い楽器は、得意な表現と苦手な表現がハッキリする」からです。
たとえば、大音量のハイパワー楽器でモーツァルトをやるのは、かなりリスキーですし、甘い音色のルイ・ロットでは吹奏楽やフル・オーケストラで勝負するのは難しいと思います。
実は以前、後者のようなタイプの楽器を使っていたのですが、その楽器の持ち味を発揮できる場面が少なく、むしろ諸刃の剣のように、その特性がアダになる場面が多かったのです。
そこで私は、どのような場面でも汎用に使えるニュートラルな楽器を探し、今の愛器にたどり着きました。
汎用と言っても、音色に関してであり、音量は出しやすいものを探しました。音量が出ない楽器を鳴らずより、音量の出る楽器をコントロールする方が自分には良いと思ったからです。
音色に関しては、「個性がない」とネットで散々叩かれているメーカーですので、折り紙つき(笑)
真っ白なキャンバスや、無垢の素材であれば、あとは自分で音色を色付けすればいいし、それが奏者の個性だと思うのです。
楽器に求めたものはH足部管やEメカ、クローズド・キィなどのオプションの他に、① 音量のレンジ、②無垢な音色、③ キィのタッチ、でした。
皆さんは、お使いの楽器に何を求めていますか?