2月27日(土)に放送された
NHK子どもサポートネット「“子育ち”を考える!」。
録画しておいて、見るのに2日、
自分のことばで記事にまとめるのに3日(汗)。
たいへん遅くなってしまいましたが、
伝えることに意味がある、と信じて。

出演していたのは、
落合恵子さん。
汐見稔幸さん。
宮本太郎さん。
そして、福島みずほ消費者・少子化担当大臣。

スタジオの参加者には、
名古屋の保育園の園長先生。
大阪の小学校の養護教諭。
北海道の高校の進路部長教諭。
高校生のときに父親をガンで亡くした青年。
一時期を児童擁護施設で育った女性。
子ども会議に携わる高校生の男の子と女の子。

特集の冒頭が、
「保育所に入れない」。

離婚してパートで働くシングルマザー。
10月に入所申込みをするものの、
空きがないので入れない。
そして4月入所申込みのときは、
就労の時間が短いので入れない。

預けられないから働けないのに、
働いていないからと預けられない。
この矛盾。

待機児童対策としての規制緩和。
でも、現在でもぎりぎりの人数。
VTRでは、子ども達が部屋の外のテラスで着替える場面や、
場所がないため廊下で遊ばなくてはならなくて、
「寒いねー」「だれかあったかくしてー」と言っている場面も。

出演していた落合恵子さんの言葉。
「保育所はもうひとつの家庭。
その家庭のとびらが閉ざされている。」

福島みずほ消費者・少子化担当大臣は、
「財源確保」と何度も口にしていました。
「今まであまりお金を使わなかったが、
とにかく子どもにお金をかける。
お金もかけるが知恵もかける。」

汐見稔幸さんは、
「子どものときの違いは、ほんのちょっとのこと。
やりたいことに没頭できるか。
人の役に立つことをうれしいと思えるか。
そんな環境のほんのすこしの違いが、
その後、成長するにつれて、
差としてどんどん広がっていく。」

宮本太郎さんは、
「現在の児童法は保育サービスの受け手を
<保育に欠く>と定義しているが
これを変えなければならない。」

実際に保育園に入れなくて困っているという当事者、
山村さんという女性も電話出演し、
「どこも入れなくて、二次選考を待っているところ。
4月から復職が決まっているので、とにかく不安。
認証や認可外も、安心して預けられるところが見つからない。」

私がいちばん印象に残ったのは、
名古屋の保育園の園長先生である、
平松知子さんの言葉。

「現場は必死で待機児童をなんとかしたいと思っている。
ひとつ気になることは、大人が不安定になっていることが、
子どもたちを直撃している。
喜怒哀楽を我慢している子や荒れている子たちが多い。
大丈夫だよ、保育園は安心できるんだよとおしえてあげたい。
遠慮しながら生きている子のなんて多いことか。
給食がなくていいという指針が出されたが、
台所のない家庭があっていいのか。
豊かな保育所が日本中にあふれることが、
待ったなしの課題。
保育所は福祉であって、
コストで考えることでは決してない。」

そして、特集は保育所問題から、
「子どもの貧困」へ。
そして、「高校生“仕事がない”」へ。

福島みずほ大臣が、
「ひとつは、すべての子どもを応援する。
もうひとつは、より困難な子どもたちをきちんとサポートする、
このふたつが大事」
と言っていました。

政治のことを発言するのはちょっと勇気が要るけど、
こういうのを見てると、社民党がんばってほしい、
って思うなあ……。

番組の最後、スタジオの参加者が
1枚ずつフリップに書いた言葉。

<社会に出た時に役立つ教育を!>

<孤立している子どもに助け船を!!>

<寄り添ってくれる大人~自信をもって歩もう~>

<学校をセーフティーネットのセンターに!>

<「自己責任」を言う前に学べる環境を!>

<子どもは国が守る! 公的制度で基盤整備を>

<現場の声を聞き、子どもを支える人材をふやして!>


この国の“子育ち”が、
これからすこしでも明るい方向に進みますように……。