ロンドンの事 | 本間ひとしのダジャレーヌーボー Powered by Ameba

ロンドンの事

本当にオレは飽きっぽい…マメに続けるのがダメ。  

という訳で、20日ぶりのブログ復活! 

人生20日もありゃ、ま、色々ある。ロンドン行く前から、その道に通じた友人からは、方位学的に「劫殺」(災いを被る方角)へ行ってらっしゃい!なんてからかわれていたが、オレは耳で笑っていた。 

旅ってのは、行くまでがとても盛り上がる…何を持って行こうか、どこ行こうか…3度くらいはオーディションにかけて、やっと荷物も決まる。 


「劫殺」を覚悟したが、入国審査や機内の環境はあまりに快適で気がゆるみ、鼻の穴がひらく。

ロンドン到着には、予定より20分も早く到着!「よっしゃぁ」

喜びもつかの間、ここから筋書きの無いドラマは始まった… 
たまたま弟が予定していたエクスプレスを止めて、景色を見ながらシャトルバスで行こう!というのでこの意見に乗った。 

バスチケットを買いに行くと1時間後の出発だと言う…「電車なら着いてたのに‥」心の中でちょっと思った。今回の旅は、ツアーではなく、インターネットで交渉した全く個人契約。  
虫のしらせと言うんですか…たまたま、契約でチェックインの項目を見ていたら、 

『夕方5時までに連絡を入れて鍵を受け取る。もし、遅れる場合は、24時間前までにEメール又はFAXで、その旨を伝える。連絡無しの場合は、入室を拒否する権利があり、半額は返金されない』

5時出発で約1時間かかるから、どう考えても6時の到着だ…あわてて担当者に連絡を入れてみた。オバちゃんが出た。 

連絡が無いのでちょうど帰るとこだった…「それじゃ、特別にあと2時間だけ待つから、必ずそれまでに鍵を取りにこい」という事だった。 

ここが、ホテル泊まりのお任せツアーと違うところ…全ては個人契約、個人交渉の醍醐味とリスク。 

気づいてよかったぁ~寒空に路頭に迷うとこだった…あぶねぇあぶねぇ~ 

一安心。 


バスに乗ってみると、なんだか様子がおかしい…空港内出てすぐから、全く動かない… 
通勤の帰宅ラッシュも重なり大渋滞。

なんと交通機関のストライキだったぁ!


空港から、バス終点の市内の地下鉄の基軸駅まで、電車で通常1時間のところ、3時間もかかった。1時間待ちを入れて計4時間。
 
要所要所でオバちゃんに報告を入れていたが、さすがに、「いったいいつ来れるんだ、あたしも家に帰ってやる事がある」あと1時間だけ待つから急いで来いと言う。 

ここで、バスから降りて重い荷物を引きずって、地下鉄の駅まで走る…走る…長い階段をラッシュアワーの中、昇る、降りる、又昇る…タイミングよく来た電車に飛び乗った!…あぁこれでよし…と思った… 
 
目的駅を通り過ぎた…『えっ?えぇぇ~ 』特別快速だった… 

弟は黙った…オレはちょっと笑った…次の駅でダッシュで降りた。 

今度は慎重に、機嫌の悪そうな駅員に低姿勢に聞いたら…どうやら日本と違って、同じホームでも、行き先の違う電車がバンバン来るらしい…必ずどこ行きかを見ろ!とのこと。 


この時点でもう、我々に会話はない。

ひたすら、腕がもぎれそうになりながら、階段を昇る…昇る…下る…又昇る、この街の地下鉄に、エスカレーター、エレベーターの文字などない! 

やっと、目的地を通る電車が来た!神様ありがとう!サンキュウロンドン! 

ゆっくり乗車…やはり、ツアーの旅とは違い、何が合っても自己責任…いいぞ!これぞ大人の旅だ! 

弟の顔色が変わった!「えっ何?今度は何?」 
アパートメントホテル最寄り駅、EMBAMKMENTが、今月一杯閉鎖と書いてあった!  まぁずぅいい! 


次の駅で、ももあげダッシュ下車…この時点で、荷物をもつしびきったた腕に感覚はない!階段昇る…昇る…足、引きつる…とにかく地上に出た、

とにかくオバちゃんにあと10分だけ待ってくれと哀願…もちろん10分の根拠などどこにもない‥英語は下手でも芝居は上手い!ただただ哀願、この寒空でこんな荷物を持ったまま閉め出されて路頭に迷うのだけは、ごめんだぁ! 

反射的にオレ達はタクシーに飛び乗った! ドライバーは、15分くらいだろうと言う… 

40分かかった…半分あきらめてオバちゃんに電話入れてみると、待っててくれた…オーマイガッド!怒りを通り越して同情してくれたのか、呆然と立ち尽くす道の真ん中まで迎えに来てくれた。

30代後半の女子プロレスラーみたいなインド系の人だった…
しばらくオレ達の顔を見て、哀れに思ったのかとても優しくなった…「ようこそ、ロンドンへ」 
 
イタリア料理店脇のドアを開け、案内されたアパートメントホテルは、5階の最上階(急で一段一段が高いので多分6階相当)目黒不動尊の全ての階段合わせたよりもきつく、残った力は使い果たした…夜の10時…「劫殺」初日からの洗礼だった。