幕の内原稿? | 本間ひとしのダジャレーヌーボー Powered by Ameba

幕の内原稿?

今回のナレーションは、午前10時30~16時と長時間の収録だった。 珍しくクライアントも総出の力の入った 

現場で、代理店とスタッフ合わせて15人・・・スタジオから、人がはみ出している、

 

某大手ファッション会社のCMで、6バージョンの原稿がある。 ドラマ風になっていて、一人モノローグ風、二人掛け合いバージョンなどがあり、それぞれのタイプで役者、ディレクターが入れ替わり作品を作っていく・・・(ん~ん久々の力作ジャン・・・)


オレは6バージョン全ての最後の締める、いわゆる、「商品名とキャッチフレーズ」のナレーションなので、役者全員と絡む。 

 

まず、最初の収録で、ブース(スタジオの中にあるガラス張りの録音ルーム)に入った。 


神父役の、やけに明るいミドルの外人役者と、花嫁役の、某有名劇団看板女優・・・この二人と軽く挨拶を交わして、原稿に目を通す・・・最後に締めるのがオレ.・・・ こういう長い原稿は自分の手前までが順調だと、やけにプレッシャーがかかる。 

 

この女優さん、かなり、できる!・・・神父役の役者さんがどう来ようが、拾う、拾う、返す、膨らます!ディレクターのどんな要求にも、「了解です!」2倍で答える・・・

 

グーッコリコリ、いいテンポでの収録中、誰かの腹が鳴った・・・隣の女優さんがちょっと恥ずかしそうにうつむいた。  

あ~みんな人の子、同じ人間・・・こういう隙間を見るとオレはとっても親近感を覚える・・・


 

「ごっごめんなさい」彼女が謝ると、今度は神父の外人がグゥオリーッグォログゥオロ、移ったのか、少し英語なまりにお腹を鳴らし・・・(すいません、つくりました・・・)普通に腹を鳴らし、  


「ショウグゥアナーイヌゥエー、コーヌゥオージカァーン ミィーナァオゥーナカースゥクウー、ギーリーグィーリーマーデーネェテルゥーデショー?」(わけのわからないこと言ってるが、チキンなオレは、にこっとして相槌を打った・・・)  


時間は過ぎていく・・・次の役者さん達が待っている・・・この一瞬和やかな雰囲気とは裏腹に、次第に張り詰めたイキフンになっていく・・・

 

ディレクターのこだわり、要求は高く、なかなかOKが出ない。オレと女優さんにはもう

OKが出て、

神父さんだけが、ラスト一行の録り直しとなった、神父さん、なぜかはまってしまい、8回目の録り直し・・・


おー今回はいい調子だ、すばらしい!・・・あと一言!・・・ ピュゥ~ウッキュゥーックルクルピィ~ 


鳴った・・・ オレが! やっちまった~体全部の毛穴が開いた・・・

 

間が悪すぎる・・・全てがダイナースカード・・・オレはただただひたすら謝った。 2時間もかけ、なんとか無事に終了! 


さぁ、後半戦だ!その前にちょっとブレイクで、お弁当が届いた。あまりの多人数の為、ナレーション史上初めてマイクの前で弁当を食べることになった。   すべて聞かれてるようで、なんだか落ち着かない・・・
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ビーエーのライフー(エビフライ)をあわてて食べて、ほほの内側の皮を少し噛んだ・・・

 

その後は、関西のおばちゃん二人が、パリ、デンマーク、エジプトと弾丸ツアーを回り、古代名所を巡っては、ダジャレを連発するという濃~いシリーズ編、強烈な関西弁の女優さんお二人のこてこてのテンションにプリタツ(たっぷり)と2時間お付き合いさせてもらい、本当に旅行に付き合ったかと錯覚するくらいの充実感に酔っていた・・・一瞬、 

し、しまったぁ~ 

 

ディレクター「本間さーん、あんたが咬んでどうすんの!」  

オレ     「穴があったら入ります」

  

 

      そこで今日の「ひとし」ぼり 

 


 

    ♪ あなたが噛んだ~コエビの~フライ~ でした。