春風に吹かれながら




柔らかな思いを包んで
あなたに差し出した言葉
水面に綺麗にうつればいいのに
あなたは受けとってくれたかしら



心がどこかにいってしまった
言葉だけ迷子になって
岸辺の樹の枝にちょこんと座っている


あぁ
言葉たちはなぜ鳥のようにまっすぐに羽ばたかない
水面にうつるはあなたの悲しい顔
わたしは良きものを贈ったはずなのだけれど…
言葉たちは夜とともに眠ってしまった



水辺をのぞいて
あなたをそっとみつめる

言葉はいつの時代も不確かだけれども
のぼる朝日だけは裏切らない

言葉に希望をのせられたなら
あなたに届くでしょうか
春風に吹かれながら
今をときめいている