前回に引き続き、「医療用ウイッグに適しているとおもわれるウイッグスタンド」についてです。

 
お店に行って、医療用ウイッグを購入される時に、「ウイッグスタンド」、「ウイッグ用金ブラシ」とお手入れ用の洗い流さないトリートメント剤などを勧められることが多いと思います。

 

 

もちろんご自分でご用意していただけるのであれば、それでも大丈夫です。

「自分ではどういうものを買っていいかわからない」とか、

「色々お店やネットで探したりするのは大変

 という方もいらっしゃるでしょう。

 

ウイッグ販売専門店や、メーカーでは、販売商品が自社商品と決められているのですが、美容師が個人的に医療用ウイッグを扱っているお店は、だいたい、そのオーナーがお勧めのものを置いてあると思います。

 

ですから、よく判らなければ、ネットで調べたりするより、直接お店の人に聞いてみた方が、わかりやすいかと思います。

 

まずは、医療用ウイッグは、フルウィッグですので、保管時にはウィッグスタンドを使うと便利です。

 

 

 

前回は、家にある手軽なものや、自分で作れるウィッグスタンドというものもありますとのことについて書きましたが、今回は既製品のウイッグスタンドとの違いについてです。

 

まず、既成品のウィッグスタンドの方は「見た目がよく」、「簡単に使いやすい」上に、「ウイッグのネットの形状や髪のスタイルもそのままの状態で保管」することができます。

そしてほとんどが、ウイッグスタンドの大事な機能として通気性が良い作りになっています。


ここがとても大切だと思います。

 
確かにペットボトルなどでもウイッグスタンドは作れますが、その場合、だいたいが球形にするために頭にあたる部分にタオルなどを巻いたりして作ります。

そういう場合確かに「形」は保持できますが、残念ですが、通気性が悪くなるわけです。

 
これは、「マネキン」も同じことですね。

 

 

発砲スチロールなどのマネキンもありますが、このマネキンにかぶせると、形はキープ出来て、見かけも良いですが、やはり通気性の問題が・・・・・


だいたいにおいて、「お手軽に割安に」とかいてある手作りスタンドやマネキン類は、ファッション(おしゃれ)ウイッグの保管向けにはとても良いと思います。

 
ファッションウイッグをお持ちの方はウイッグを数個持っている方がいらっしゃるので、わざわざそのウイッグの数だけウイッグスタンドを購入するのは確かにお金がかかっちゃいますし、ネットの形状なども医療用とは異なるので、このような簡易のスタンドでも十分機能は果たします。

 

 
ファッションウイッグは自髪のある状態やネットで髪をカバーしたうえに被りますので、それほどウイッグ自体のネットが汚れたり汗がついたりすることはありません。

また、自髪の上に被りますのでウイッグ自体の毛量も少なく、もともと通気性が良い状態で作られています。(例外としてはファッションウイッグでマシンメイドのものは、ほとんどスタイルと価格重視なので今回は説明は省きますね)

 


それに対して医療用ウイッグは、脱毛した頭皮に被るわけですから、ファッションウイッグと違い、通気性がよいネットが使われていても、毛量があり、ほとんどがそのまま脱毛した頭皮に若しくは薄いアンダーネットを被ったうえにしっかり被るということになります。

 

ですから、1日ウイッグを被られると、夕方にはどうしても汗などでネット部分の湿気が気になります。

 

 

時にこれからの時期が大変ですね。

 

ウイッグの髪についたほこりなどは、ブラッシングし、ケア剤でお手入れすることでOKなので、あとは、いかにネット部分や髪についてしまった水分(汗など)を早く乾燥させるかですね。

 

湿度が高いままですと、どうしても雑菌の繁殖や臭いの原因になることはいままででも書いてきた通りです。

 


判りやすい例えとしては、洗濯物を干す時になるべく早く乾かしたい時を想像していただければと思います。

 
その場合はなるべく生地に空間を開けて干しますよね。


もちろんウイッグは日に干してはダメなので、なるべくでしたら直射日光が当たらない、風通りの良い室内でスタンドにかけていただくのが理想です。

また、最近では、ウイッグスタンドも、色々な種類も出ていますので、ディスプレイとしておしゃれなインテリア感覚で使われている方もいらっしゃいます。

 

 

 

 

通常、医療用ウイッグは1年半~2年くらいは使うとされていますので、その間、女性が快適に使い続けるためには、

「見た目」もあまり違和感がなく、おしゃれ感が感じられるような保管方法がお勧めというわけです。

 
もちろん手作りのウイッグスタンドでも、おしゃれに作れる方は良いですが、そうするとそれなりに手間とお金がかかってしまうかもしれません。


例えば、お気に入りの少し高い洋服を買われた時に、自宅でも安い針金のハンガーにかけるより、しっかりした(洋服屋さんで使っているような)ハンガーにかけた方が、形も綺麗なままで、気分良く着られるのと同じ感覚です。

そして高い服ほど、扱いが丁寧になると思いますが、ウイッグもまさしく一緒です。

一般的に売られているタイプのウイッグスタンドは、だいたい1000円以内くらいでは購入でき、形状やカラーも何種類かありますので、それほど金銭的に負担がなく楽しめますね。


毎日お使いになるものです。

 
なるべくでしたら、お部屋に飾ってある(おいてある)ウイッグが、少しでも違和感なく感じていただけるようにしてほしいと思います。


1年以上あなたをサポートしてくれるウイッグですから。

それでは、次回は既成品のウイッグについてです。

 

 

 

 

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ウィッグ選びに迷ったら、まずは地域の医療美容相談室(NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会加盟店)にご相談ください。再現美容師がウィッグのことから治療後の自髪デビューまでアドバイスいたします。

 

 

 

 

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