今日までは風が強いようで、仕方ない。洗濯物が飛ばされそうになって慌てる。

今月は千穐楽に滑り込み。道成寺大好きなのでワクワク。

『鶴亀』。新しい年の幕開けにはとてもお誂え向きの演目。久しぶりに福助さんも拝見。お元気そうでなにより。ただ、あまり左手を同じ動きばかりするので、右側が気になってしまうから、もう少し抑えてもよかったかも。

『寿曽我対面』。もう見飽きたというくらいの印象だけれど、これはこれでいろんな方に演ってもらうためにも必要なんでしょう。そして、梅玉さんの工藤は、定番であり鉄板。大きさや格が違う。これは大磯の虎、魁春さんもしかり。五郎は乾燥もあり、千穐楽だからなのか、声が荒れてました。妙に甲高くて最初から間違ってしまったのかなぁと。もったいない。どつしりとした中にある荒々しさみたいなものがなくて、とても幼くみえた。

『息子』。高麗屋三代が共演するのがもったいないくらいな短さだけれど、この短い時間をしっかりと引き付ける力が各々にあって見事でした。これだけ短い時間で灯りの乏しい変化の少ない舞台をよくお正月に選んだなあという思いと、今だからなのかも、という気持ちが綯い交ぜ。

『京鹿子娘道成寺』。道成寺好きとしては、ワクワクする。前回拝見したのはいつのことだったか…。本来であれば、壱太郎さんも拝見したかったけれど、時間とお金には限りがあるので、右近くん一本で。元々背が高いので、常時膝を折っていると思うけれど、しっかり折る場面とのメリハリがきっちりあって、まず姿勢が素晴らしかった。所化の皆さんがちょいと間違ったりして、それがとても目立って気になってもったいなかった。ここはしっかりと次に繋げて欲しい。本当に久しぶりの道成寺、見事に踊り切ってくださって堪能しました。やっぱり、1年に何回かはやって欲しい。若手がドンドンチャレンジすべき大曲だと思います。

梅玉さんを「うめだま」さんと呼ぶとんでもない輩が近くにいたり、居眠りでしなだれかかられたりと今年最初の歌舞伎座はびっくりなスタートとなりましたが、今年もよろしくお願いします。

早くはけたので、早く帰る。眠い。