本当に雨が、雪が降るのかな。よくわからんけど、ささっと用事を済ませる。

先代のことはもちろん存じあげません。それでも、十一代は存じ上げているし、お弟子さんたちの芸も触れる機会があり、どんな方だったのかなぁと思いながら参戦。先ずは開口一番、空治さん、「新聞記事」。元気よくできてました。そんなまとめかい!と叱られそうだけど、とても大事。もうすぐ前座も終わりだから、今年はより伸び伸びとした姿がが拝見できそうで、楽しみ。初めて拝見する右團治さんは「猫と金魚」。最初の小噺で客席から合いの手?が入って、大丈夫かなぁと思ったけれど、なんとか噺に。そうしたら、独特の間でとても面白かった。屁理屈を云う番頭が痛快でした。この噺、どこかで聴いた事があると思うけど、今日の右團治さんのはまり具合はすごかった。小文治さんは、「湯屋番」。芝居がかったところがとても上手くて、惚れ惚れ。小文治さんもお名前は存じ上げてましたが、初めて。うーん、とても良かった。伸治師匠は「禁酒番屋」。まくらが吹っ飛んだり、いつも通りとはいかないようすだったけれど、柔らかくていい。フニャっとしたところを変に固めずに酔っ払いも傷つけるタイプではなくて安心。今日の師匠にはブラックアウトしませんでした。蝠丸師匠、「弥次郎」。終りが全く見えないのは本当にこの噺がそうなのか、それとも迷走したからなのかよくわからないまま 終わる。謎の多い噺。飄々とした空気を纏っていた。最後は文治師匠、「お血脈」。絶好調でしたね。歌も気持ちよさそうに歌ってくださったし、前半の善光寺所縁の話もしっかりとしてました。背負っているものが大きくて、しんどいこともあるんだろうけれど、それを感じさせないのはさすが。こうして、先代文治師匠のお弟子さんたちを一気に拝見すると、それぞれ違い過ぎてびっくり。そんなもんなんでしょうかね。だけど、それぞれに師匠のことを大切に思っていることが伝わってきましたし、トークにいたっては、時間が足りないかんじでした。それくらい、皆、師匠が好きなんですよね。こういう師弟関係って、悪く作用することもあるのかもしれないけれど、そんな感じがしなかったのは、亡くなられてから20年経って、弟子たちが第一線で活躍しているからなのかも。プレゼントは何も当らなかったけれど、とてもいい時間でした。今後もそれぞれがどんなご活躍をされるのか楽しみにしています。それにしても、背凭れを使わずに座っている方が前にいて、ほとんど演っている人が見えなかったので、お仲入りで後方に移動しました。何度かお見かけしたことがある方でしたが、自分だけ良ければという姿勢はがっかりする。関わりたくないので、自分から距離を取りました。お仲入りまで、ラジオを聴いているような感じで本当に残念でした。

雪にはなっていないけれど、雨。風も強くて寒い!