ショーシャンクの空に FatAssの死んだ意味は? | Murphy's Blog

ショーシャンクの空に FatAssの死んだ意味は?

「ショーシャンクの空に」好きな映画です。

「午前10時の映画祭」でも、最初に企画が始まった時の一般投票で1位だったそうです。

 

知り合いとFacebookでこの映画の話題でやりとりした時に、前から気になっていたエピソードを改めて考えてみました。

そして自分なりの解釈に辿り着きました。

 

それは、看守に殴られて結局死んでしまった新入り囚人(FatAss)の話です。

アンディたちがショーシャンクに連れてこられたとき、レッド(モーガン・フリーマン)を含む囚人たちが、どの新入りが最初に泣くかという賭けをします。

 

消灯のあと、囚人たちは新入りたちをからかう言葉を投げて泣かせようとします。

結局、太めの囚人に賭けていたヘイウッド(ウィリアム・サドラー)の言葉で、その太めの新入りが我慢しきれず泣き出します。

騒ぎに気づいた看守が「何を騒いでる!」とやって来て、泣き出した囚人(FatAss)は警棒でひどく殴られてしまいます。

 

翌朝、朝食をとっている食堂で、「あの囚人は死んだ」という話が流れます。

アンディは「彼の名前はなんだった?」と聞きますが、泣かせた当の本人ヘイウッドは

「どうでもいいだろ。やつは死んだんだ」と突き放します。

初めて見たときは途中すっかり忘れていて、後から思い出して「あれは必要なエピソードだったのかな」と思っていました。

 

であらためて考えてみて思ったのは、

「直接手を下していなくても、誰かの死に対して責任がある」

ということなのかなと。

 

この若い囚人が死んだのは誰のせいでしょう?もちろん、直接手を下したのは看守です。

でも彼が泣き出さなければ、殴られず、死ぬこともなかった。

そうすると泣かせた囚人ヘイウッドにも責任はあると言える。

 

翻ってアンディの事を思うと、妻の浮気の理由は映画では描かれていません。

でも、浮気の原因が自分にもあるとしたら、妻の死の責任の一端が自分にもある。

そうアンディは思い始めたのではないかと思うのです。

 

原題「Shawshank Redemption」 の Redemption の意味は「贖罪」です。

 

妻への贖罪がラストにつながるとしたら、アンディの中にあった、妻の浮気の原因とはなんだったんでしょうね。