博士の愛した数式 | Murphy's Blog

博士の愛した数式

さきほどまでTVでやってました。

もともと妻と娘が観たいと言っていたのに気がついたら二人とも寝ていて最後まで観たのは自分だけという・・・

話は吉岡秀隆君演じる√(ルート)が過去を語る形で進みます。ルートの母は家政婦をしている。交通事故のせいで80分しか記憶が続かない数学者の家政婦になる。やがて親子と数学者の心の交流が始まるのだが・・・

博士には苦い過去があった訳だけど、事故を起こす前で時間は止まってしまっている。そしてそれ以降は80分しか記憶が続かない。それでも大事な心は、気持ちは失っていない。それを受け止める母と息子の心情がなんともいいですね。

話の流れとしては母屋の女主だけが罪悪感を抱えて生きているように見えるけれど、もしかしたら博士は本当は全部覚えているのかもしれない。思い出そうとしないだけで。でも親子にとっては多分それはどっちでもよくて、父親的存在ができたことだけで幸せだったのでしょう。そして博士にとってもそれは同じことなのだろうなと。

寺尾聡と深津絵里の配役もなかなかいいですね。そしてどこかわからないけれどなんともいえず懐かしいような美しい景色を背景に物語が進んでいくのもいい感じです。

こういう穏やかで心がいやされるような映画もたまにはいいものです。喜びや悲しみを分かち合える家族がいることの幸せに気づかせてくれる、そんな映画だと思います。やっぱり映画はCMの中断なしで、集中して観たいですね。

言ってみればおよそ2時間の現実逃避だけど、現実の大事なことを思い出させてくれたりするものです。映画好きでよかった、なんていうとちょっと気取ったようなので、この映画をみれてよかったな、としておきましょう。