中学三年生の2月14日同じクラスの女の子からチョコレートを貰いました。

人生には何度かモテ期というものがあるらしくて当時の僕は第一モテ期(人生最大級・小学六年生)と第二モテ期(人生最後・高校三年間)の谷間に位置していてモテるとか以前、女子と会話すらほぼ無く。
特別に仲良くしていた女の子なんて居なくて、あるものといえばニキビと受験のストレスぐらい。
一度女の子にキャァキャァされるのを経験してるから毎日虚しくて軽く女性不信。所謂-全身腫れ物みたいベタな思春期を送っていました。

チョコレートのお礼もお返しもしないまま。
その女の子とは別々の高校、小さい街ですからばったり会う事がお互いに無視まではいかなくても気まずくて。僕にいたっては避けてたくらいにして。
全く我ながら無礼な奴。

今年の2月14日は十年前の僕に相手の気持ちを感じたりする少しの思いやりがあればと後悔しました。
だって、
今年はその女の子がまたチョコレートをくれて一緒に食事してワインなんて飲んじゃてキスもして二人で眠ってましたから。翌朝寝ぼけたままで思い出して彼女に十年前越しのお礼を言いました。すると彼女は
「どういたしまして」
笑ってくれました。
そのあと十年前から一緒にいたらどうなったかって話をして。もうホッコリしちゃいました。

大切にしないといけない人って近くに居るものなんですね。