秘密 9 | むらたま SUPER JUNIOR キュヒョンブログ

むらたま SUPER JUNIOR キュヒョンブログ

SUPER JUNIORのキュヒョンと、
ウォンキュが中心のブログです。
たまに東方神起も☆
むらたまとは(むらさきたまご)の略です^^

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※ウォンキュ小説です。
苦手な方はUターンしてくださいね。
































ずっと夢見てたんだよ。
シウォンヒョン・・・。

僕たちは男同士だし、
誰にも知られてはいけない関係。
普通のカップルのように
堂々とデートも出来ない。

でも、二人の共有の秘密だから
嬉しかったんだ。

いつか一緒になれるんじゃないかって。

馬鹿みたいだけど、
本気で思ったんだ。

ねえ、シウォンヒョン。
僕はどうしたらいいのかな・・・。



飛行機の中で窓の外を眺めながら
いろんな思いが交差する。



初めは体から始まった関係だった。

だけど、こんなにもシウォンヒョンを好きになって、
ずっと傍にいたいと思うようになった。

これからだったのに。

僕たちはこれからだったのに。

キュヒョンは溢れそうな涙を我慢し、
毛布を顔まで被った。



「キュヒョン、何か食べないと。」


マネージャーが声を掛ける。


「・・・いらない。」


「いらないって、今朝も何も食べてなかっただろ?」
韓国に着いたら病院に行かないか?」


「・・・いい。」


「キュヒョン・・・。」


病院に行けば、まだ少し赤い両手首を見られてしまうかもしれない。
昨夜、ソムチャイにきつく縛られた痕。

これを見る度吐きそうになる。

シウォンヒョンにだけは知られたくない。
知られてはいけない。

今すぐ会いたい。
会いたくない。
声を聞きたい。
聞きたくない。

がんじがらめだ。





一歩空港に降り立つと、
たくさんのファン達が僕を出迎えてくれる。

正直、
写真を撮られたくない時だってある。
でも、僕の事情はお構いなしだ。

昨日からの寝不足で肌荒れは酷いし、
目の下のクマだって気になる。

手首が見えないようにガードして、
とにかく車に急いだ。



ドン。



後ろから誰かとぶつかって、持っていた荷物を落としてしまった。


「すみません。」


慌てて男が荷物を拾う。


「いえ・・・。」


僕が手を差し出すと、男はゆっくり振り返った。


「どうぞ。」


目の前に現れたのはソムチャイだった。
すべてがスローモーションのように見える。


「・・・どうして・・・ここに?」


ソムチャイはニヤリと笑って、何も言わずその場から立ち去った。






「おい、キュヒョン、大丈夫か?汗かいてるじゃないか。」


車の中でマネヒョンが心配そうに僕を見る。


「ん・・・痛っ・・・。」


「どうした?どこが痛いんだ?」


「お腹・・・。胃が痛くて・・・。」


「病院。病院に行こう。」


「いい。病院には行きたくない。」


「キュヒョン、そんな事言ってる場合じゃないだろう。」


僕は懸命に首を振った。


「大丈夫。大丈夫だから。
一日だけ宿舎で休ませて。
薬飲んで大人しくしてるから・・・。」


「キュヒョン・・・。」


「ほら、昨日から何も食べてないから、胃がビックリしてるんだよ。
大丈夫。宿舎にはみんなも居るし、何かあったら助けてもらうから。」


車はそのまま宿舎へと向かう。
近くまで来た時、マネージャーが心配そうに言った。


「キュヒョン、何かあったらすぐに連絡して。」


「うん・・・。」


「今日に限って誰もいないなんて。」


マネヒョンが宿舎に電話しても誰も出なかった。


「やっぱり、病院へ行ったほうが・・・。
それとも、誰かが帰って来るまで俺がここに居ようか?」


「大丈夫だって。子供じゃないんだから。
痛みもなんとか治まったし。」


「じゃあ、携帯は常に離さないで。」


「うん。分かった。ありがとう。」


そしてマネヒョンはそのまま仕事場へ向かった。


宿舎に入り
僕はリビングに行って水を一杯飲み干して、薬を探す。



薬・・・。どこだっけ?
胃がキリキリする。
体もベトベトする。
シャワーを浴びたい。



やっと見つけた薬を飲み、自分の部屋に戻る。
荷物を放り投げ、ベッドに横になった。


シャワー浴びなきゃ・・・。


そんな事を思いながら
そのまま僕は深い眠りについた。














つづく。














[画像はお借りしています。ありがとうございます。]