※ウォンキュ小説です。
苦手な方はUターンしてくださいね。
初めて入るシウォンヒョンの寝室。
まだ少し身体が濡れたまま
僕はこれから起こる甘い時間に
胸をドキドキさせていた。
狂おしいほどのキス。
シウォンヒョンの手が僕の身体を優しく撫でまわす。
二人の息遣い。
交わる唾液の音。
軋むベッド・・・。
「シウォンヒョン・・・。待って。」
「キュヒョナ?」
手でシウォンヒョンの胸を押し返す。
僕はシウォンヒョンを拒んでしまった。
分かってる。
どうして拒んだのか。
気持ちより先に身体が動いてしまった。
「ごめんなさ・・・。」
どうしてもここで抱かれたくない。
馬鹿なことだと分かっていても。
僕は・・・。
嫉妬しているんだ。
前の彼女に・・・。
どんな甘い声をかけたの?
どんな風に彼女を愛したの?
この寝室で。
このベッドで。
二人が重なり合ったこのベッドで。
いろんな思いが交差する。
シウォンヒョンは何も悪くない。
悪くないのに・・・。
「キュヒョナ・・・。」
シウォンヒョンが優しく僕に何度もキスをする。
それでも僕は考えてしまうんだ。
初めての恋だから。
「シウォンヒョン・・・。
あの・・・。僕・・・。」
僕はなかなか言い出せなくて、
言葉に詰まってしまう。
「キュヒョナ。
俺はお前が何に不安になっているか分かってる。」
「シウォンヒョン・・・?」
「・・・彼女のことだろ?」
僕はコクンと頷いた。
「やっぱり・・・。」
シウォンヒョンは僕を抱き寄せ
腕の中にしっかり僕を包み込む。
「確かに俺は、少し前まで彼女がいた。
でも、今はお前だけなんだよ。キュヒョナ。」
「うん・・・。」
ベッドや枕、シーツに至るまで
全部替えてほしいなんて、女の子だって言わないだろう。
それでも、僕は・・・。
僕は
男だから・・・。
だから・・・。
「キュヒョン、黙っていたら俺は何も分からない。
言いたいことは包み隠さず言ってほしい。」
「シウォンヒョン・・・。」
なんて彼は優しいんだろう。
なんて僕は愚かなんだろう。
「何て言ったらいいか・・・。
すごく馬鹿みたいで、恥ずかしいんだけど・・・。」
「うん?」
シウォンヒョンが優しく微笑む。
「ベッド・・・。」
「ベッド?」
「その・・・。このベッドでシウォンヒョンと・・・。
彼女が・・・。えっと・・・。」
変な汗が出てくる。
「キュヒョナ。」
「わっ。シウォンヒョン、痛いよ。苦しいよ。」
シウォンヒョンは思い切り強く僕を抱きしめる。
「俺の、俺の可愛いキュヒョナ。
愛してるよ。」
「シウォンヒョン。」
シウォンヒョンは少し潤んだ瞳で僕を真っ直ぐ見つめた。
「お前がそんなに嫉妬してくれるなんて思わなかった。」
「引かないの?」
「どうして?それだけ俺のこと、好きってことだろ?」
「シウォンヒョン・・・。」
自然に唇が重なり合う。
「キュヒョナ、今日はもう無理強いはしない。
ここでやめよう。そして新しいベッドを一緒に選ぼう。」
「シウォンヒョン。」
僕はシウォンヒョンに抱きついた。
その言葉がどんなに嬉しいか、
シウォンヒョンには分かるかな?
「今・・・。シウォンヒョンとひとつになりたい。」
「キュヒョナ・・・。」
「僕はもう大丈夫。
変な事言ってごめん・・・。
そして・・・ありがとう。」
シウォンはベッドの下に落ちていたタオルを拾い、
キュヒョンの目を隠すように縛った。
「え?な、何?
シ・・・ウォン・・・ヒョン?」
「これなら見えないだろ?」
「え?・・・んん?」
シウォンヒョンが僕にキスをする。
だけど僕は、真っ暗で何が起こるのか分からない。
何も見えない。
それなのに、
まさかこんなに
感じるなんて・・・。
「あっ。そんな・・・。
シウォンヒョン・・・。
はっ・・・。ああっ・・・。」
つづく。
[画像はお借りしています。ありがとうございます。]