突入してきた警察は２名
直ちに夫を拘束して
私から引きはがしていきました
先ほどまで青ざめていた夫は
今度は取り乱した必死の形相で
夫：
「警察は民事不介入でしょう？
ちょっとした夫婦喧嘩なのに
なんでこんなことで来るんですか！」
「夫婦のことは夫婦で解決します！」
「っていうか誰が通報したんですか！」
強い勢いで
警察官に食って掛かっていました
こんな田舎ですと
一昔前までは
縁故採用っぽい地元の顔見知りが
交番の駐在さんだったりして
ちょっとしたことは
なあなあでまとめられてしまったり
嫁の立場で訴えても
もみ消されてしまったり
不条理を感じる実情がありました
しかし、時代は変わり
DV被害や性犯罪の管轄は
警察署の直接対応となり
地元の力はもう及びません
警察官：
「あのねー今はそういう時代じゃないの
奥さんがダメって言ったらダメなの、
DVってことになるんだよ！分かる？」
夫を見下すように
諭してきた警察官越しに
今回、通報をした義弟が廊下におり
夫に向かってニヤリ
その表情を認めた夫の顔色が
急激に変わったのが分かりました
義父母の長男教で育った夫は
次男を絶対的に下に見ておりましたので
その弟に嘲笑されることは
どれほどの屈辱だったのでしょうか
「お前はーー！」と
脅すような低い声で義弟を睨みつける夫
しかしながら
涙目で上半身裸の妻を
羽交い絞めにして
ズボンを無理やり脱がせていた
現行犯逮捕的な夫
どう足掻いたって不利です
大男かつ威勢が良いとあって
暴れたりすることを警戒されたのか
警察：
「応援１名お願いします」
警察署から
さらに人員投入されていました
その警察の対応に焦りを感じたのか
夫：
「違うんです。ちょっと喧嘩していて」
「仲直りのために夫婦生活をしようとしたら
妻が恥ずかしがって騒いだだけなんです」
「警察の姿に動揺してしまって、すみません」
国家権力の手前
心証を良くしようと素直に謝るものの
自分の立場を回復するために
ただの夫婦生活の営みである主張は
どうしても譲れない夫
警察：
「別々に話聞くから、とにかく服を着て」
夫：
「はい、それはもちろんですが、、、
夫婦で解決するので本当に大丈夫です」
”このまま穏便に済ませたい”
夫が思っていることは明白でした
しかし、ここまで来て
『穏便』などという言葉
必要ありませんから
私：
「大丈夫って、、、何ですか！
何も大丈夫なんかじゃありません！」
夫の言葉を強く否定しました
少し前なら
私だって穏便にって思ってた
離婚するにしても
残された親族の迷惑ならぬよう
禍根を残さずにって思ってた
でもね
もう、そういう段階じゃないの
どうせ傷つく身なら・・・
あなたと刺し違えてこそ
だって
夫婦は「一蓮托生・呉越同舟」
そう誓い合った仲だもの、、、ね？
心の中で
そう夫に問いかけました
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