とってもとても暑いので
とてもとても暑かった三年前の夏を思い出す

あの夏は確か
君が好きなソフトクリームなんか
三分ももたずに地面に落ちてぺっちゃんこ

高すぎる入道雲のてっぺんは宇宙へ行けずに
頭がぺっちゃんこ

君と買った風鈴は凛として
鳴らした風の行方も逃げ水の行方の様に見失う

七日目の蝉の鳴き声が
泣き声に変わるのを君と聞いてた
七日目の蝉の鳴き声が
悲鳴に変わるのを君と聞いてた


そんなとてもとても暑い夏を思い出す三年後の僕は一人、
暑すぎる夏を感じてる


何も今無いよ
何も言わないよ
何も聞こえないよ
風が無いよ
突然降り出したゲリラ豪雨に
溶け出した夏の余計な思い出
蝉が鳴き出したよ
祭囃子は三年前と何も変わらないね
風が今吹いたよ
風鈴の音が一つだけ、、、


りんっ


七日目の蝉の鳴き声が
泣き声に変わるのを一人聞いてた
七日目の蝉の鳴き声が
悲鳴に変わるのを一人聞いてた
重すぎる向日葵の頭が
地面に倒れるのを一人見ていた
重すぎる向日葵の頭が
地面に崩れるのを一人見ていた

三年前に旅に出た風に
窓辺から僕はお帰りを言うよ
三年前に旅に出た君の
行方は僕は知らない
三年前の暑すぎる夏は
何処と無くなんか陽炎の様で
三年前に旅出た君は
幻だったのかな


何も今無いよ
何も言わないよ
何も聞こえないよ
風が無いよ
突然降り出したゲリラ豪雨に
溶け出した夏の余計な思い出
蝉が鳴き出したよ
祭囃子はなんだかやけに遠くに聞こえるね
風が今吹いたよ
風鈴の音が一つだけ、、、

風が今吹いたよ
夏をさらうよ
名残りの風鈴が凛とないてるよ
君と一緒に買った風鈴が一つだけ、、、


りんっ





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