必要のあることばかりとは限らない〜私のコンプライアンス観☆波瀾万丈の会社員時代4 | Yurielのミラクルな毎日のためのスピリチュアルレッスン☆ 
1社目に勤めたA社では、電話がなり続けていました。
経理課長はずっと、支払いのお願いの電話をかけ続けていらっしゃいましたので、私の中で、経理の仕事=督促の仕事と思っていました。
会社員経験のない私には、それが異常事態なのかどうかもあまりよくわかりません。

社員は昼間、電話応対に追われ、電話が減る終業時刻をすぎたころから日常業務に戻ります。私は特別扱いしていただき、「終業時刻になったら帰っていいよ。」といわれていたので、私は終業時刻になると、業務まっただなかの会社をひっそりと退社していました。

そんな中、新しい仕事を指示されました。
工場の移転を急にすることになったので、先日作った書類と同じものをもう一度作成してほしい、というものです。

あの300以上の書類をもう一度作るの!?

単調な作業が苦手な私は、すっかりブルーになりました。
でも、仕事ですからワガママを言ってはいられません。
もう一度、別の県庁に出す届け出を準備することにしました。

さらに、今度は、新しく工場を作ることになり、できれば明日にでも、という急ぎで倉庫と最終行程を行う工場の許可申請も担当することになりました。

どうして移転しなきゃならないのだろう?
そう思いながら県庁に出向いては相談し、はじめての許可申請も無事にすることができました。

なんだか、簡単なのだなぁというのが実感でした。
到底、検査なんかできっこない実験道具、形だけ、作っておけばいい手洗い場。

実際、検査は検査機関でやるからとはいえ、どうせ不要なものをこうやってそろえなければ許可は降りない。逆に、体裁を整えておけば、許可は降りる。

それを間近にみて、本当に必要なことってなんなのだろう、と私は思ったのでした。

その後、再び、違反の件で理由書を書くことになり、私はこの先も、違反の指摘を受けるたびに、同じ書類を作り、移転の申請をしなくてはならないことがようやくわかり、会社を去る決心をしました。

(つづく)