映画レビューでも高評価続出!とにかく前評判が抜群に良い!
既に今年度の邦画NO.1との呼び声も高い、
石原さとみさん主演の「ミッシング」みてきました。

監督を務めたのは「ヒメアノ~ル」「空白」などで知られる吉田恵輔監督。
(この2作品は本当衝撃だった。わたしも好きな作品)
こんな石原さとみは見たことない!

と、レビューでも大絶賛だったので、

めっちゃ期待してみてきました!


ここからは個人的な感想になります。
まだ上映中なので、なるべくネタバレしないように書きますね。

結論:思った感じと違ったけど、これはこれでよかった。
ただ、わたしが期待値をあげすぎてしまった。。。というのが正直なところです。


あらすじは、突然幼い娘が謎の失踪を遂げ、
必死に懸命な捜索活動をしている夫婦が主人公。

極限状態に追い込まれ、ギリギリの精神状態の母親・沙織里役を石原さとみさん。

暴走しかけの沙織里のブレーキとして、常に冷静な父親・豊役に青木崇高さん。

誘拐なのか、事故なのか、事件に巻き込まれたのか。

失踪を遂げてから3か月ですが、手がかりとなる有効な目撃証言がなく、すでに手詰まり状態。

 

そんな中、SNSや報道メディアは、
失踪直前まで一緒にいた沙織里の弟・圭吾を疑い始める。

大人しくて不器用。
周囲となじむのが苦手で生きづらそうな圭吾を演じるのは、森優作さん。
ミッシング以前のキャリアを存じていないので、

こんなこと言うのは恐縮ですが、、、、、
この映画の成功は、森優作さん!!!!!!

といっても過言じゃないくらい、彼の危なかしい演技がとっても良かったです。

森さんの目って独特な深みがあるんですよね。
たとえはよくないけど、底なし沼のような感じ。
でも、とっても優しい目なんです。
それが、今回のとっても特殊な役回りにはまっていました。
(確かに犯人と言われたら犯人に見えてきて、なんとも絶妙)

そして、地方のTV局の報道記者 砂田役を中村倫也さん。
人としての道徳観と、報道する側として求められるエンターテイメント性。
その二つの挟間で揺れる微妙な役どころを、とっても繊細に表現されていました。
(後輩に追い抜かれていくときの、なんとも言えない表情はさすがです)

予告や宣伝をみると、
石原さとみさんの演技がクローズアップされているように感じましたが、
さながら三銃士のように石原さんをとりまく俳優さんの演技も素晴らしく!
約2時間ほどの上映時間ですが、

「え?もう終わっちゃうの?」というくらい、
皆さんの演技に引き込まれ、あっとゆうまの時間でした。

この映画は、我が子を急に失った家族の心情はもちろんですが、
偏った報道による二次被害、とまらないSNSでの誹謗中傷、
善意のふりをした悪意など、扱うテーマが複数あったので、
私的には感情移入しきれず、若干印象がぼやけてしまったように感じました。

ラストの感想はネタバレにもなるので差し控えますが、
どんなことがあっても人は「生きていくんだ」。
出口のない暗闇にも、光がさす瞬間はある。
どんな人生でも「再生」できる。そう感じました。

この映画を観終わったら、
ずどーーーーーーん、と闇におちるかもと身構えていたので、
エンディングが流れてきたときは、
「あれ?ちょっと思ったのと違うぞ」って感じでしたが、
かえってこの結末こそリアルなのかもしれないなーーと、今になって感じています。

この感想を書きながら、一番の悪ってなんだろう、
と自問自答していたんですが、
私が導き出した悪は「無関心」かな。。。と。

関心が薄れていく故に、どんなに大事なことであっても、
忘れてはいけないことであっても、あっとゆうまに風化してしまう現代。
それだけ、情報が溢れかえっているからなんでしょうが、
目の前に流れている報道・情報が、あっとゆうまに右から左に流れていく。

もちろん全部を自分事として捉えるのは難しいけど、
この映画を教訓に、明日から何かできること。

私なりに考えましたが…。


もしこの映画の夫婦のように、
情報提供を求めてチラシを配っている人を見かけたら、
足をとめてチラシを手にとろう。その人の声に耳を傾けよう。
それで一瞬でも救われる人がいるかもしれない。
(チラシ代だって、バカにならないですからね💦)
それ以上に、もしかしたら私が何かに貢献できることがあるかもしれない。

今までの私だったら、面倒!!!と思って絶対やらない行動だけど、
それが私のできることかな、、と感じました。

「ミッシング」

内容が内容なだけに、見ていて辛いと感じる人もいるでしょうし、
一方で癒された、という感想を感じた人もいるようです。
どちらにしても、見ごたえは十分あります。

劇場でみる価値あり!な映画だと思います。

興味がある方は、ぜひ!