リベラルアーツの精進と実践の日記

リベラルアーツの精進と実践の日記

通算97か国訪問し農村・スラムから先端企業徹底取材。世界情勢、歴史、哲学、アート、テクノロジー、ビジネスを繋げ、世界の行方を思索する。

ある組織マネジメントについての講座で、「部下に継続的に意見を求める」ことの重要性が指摘されていました。

 

部下に意見を求めることで、

 

・自分で主体的に考えるようになる

 

・自分の価値を認めら他と感じるようになる

 

という効果があります。

 

継続的に意見を求めることで、

 

・あまり経営に関与していないと思っていた部下も考えるようになる

 

のです。

 

やはり意見を求めることは大事ですね。

ある研修でのこと。

 

受講生のジョージアの方が、ジョージアワインを持ってきてくれていました。

 

8000年以上の歴史を持つジョージアワイン。世界最古とも言われます。

 

ちょっとしたスナックとワイン。

 

ちょっとした気遣いで映えると思いました。

ある講演で、「生物多様性と文化多様性は繋がる」との話を聞きました。

 

文化多様性は、生物多様性とつながっていく。

 

文化は誰かとともに生きることで生まれることに加え、生物多様性も生物がともに生きることであるからです。

 

ユネスコも生物多様性と文化多様性をつなげていく考えを重視しているようです。

 

生物多様性のある環境で生きていると文化多様性も重視するようになるのでしょうね。

 

 

麻田雅文著「日ソ戦争」を読みました。

 

第2次大戦時の最後の日ソ戦争について、その実態や影響を学術的な観点から整理分析した好著です。

 

・短期間ながら双方で200万人が投入された本格戦争である。終戦の日以降に始まった戦いもある。

 

・ローズベルトは、日本を降伏させるために原爆が良いか、ソ連の参戦が良いのか、いずれもありと思っていた。トルーマンは、原爆に偏っていった。

 

→当時は、米ソが協力して、日本と戦った時代。ローズベルトなど米国側は、日本は本土決戦も辞さないほどしぶとく戦うとの概念が強く、いかにして無条件降伏させるのかは大きなテーマであったことが分かる。

 

・満州の開拓民は、関東軍から見捨てられ、ソ連軍に蹂躙された。多くの女性が強姦され、強姦を見ていた夫から離婚された例もある。

 

・ソ連は中国以上に満州の日本人を残虐に扱った。当時のソ連体制には自国民に対しても人権という概念がなかったので、外国人にはもちろんなかったことも背景だ。

 

・スターリンは、北海道北部を占領しようとした。しかし、トルーマンがはねつけた。そのため、スターリンは千島列島をすべて領有する方向に切り替えた。これが現在にも続く北方領土問題の発端である。

 

大変にお奨めです。

城崎国際アートセンターにて、フランス人演出家マクベス氏によるアーティストトークとワイン交流会がありました。

 

アーティスト・イン・レジデンス | 城崎国際アートセンター (kiac.jp)

 

ワイン交流会は芸術文化観光専門職大学の学生が企画し、私もサポートしました。

 

マクベス氏は、日本の能を長年研究して演出に取り入れているとのこと。

 

能の形式主義についてお話はありましたが、死後の世界を描くことなど精神性については、おそらく西洋文化圏、キリスト教文化圏では理解が難しいのであろうと思いました。

 

また、身体と心を連動させる重要性などについても多くの示唆を得ました。

 

アーティストとの交流は重要ですね。

久瑠あさ美著「マインドの法則」を読みました。

 

・心を支配するマインドは作り上げることができる。

 

・逆境やコンプレックスこそ自分を変える転機。

 

・心の視点を上げることで、心と体を統合できる。

 

・自信には根拠があってはならない。一瞬一瞬根拠を持たずに飛び込む。

 

→確かに、根拠を求めると小さくなってしまいます。

 

なるほど、という言葉が多く詰まっています。

角川ソフィア文庫「陶淵明」を読みました。

 

・陶淵明は、漢と唐に挟まれた六朝自体の詩人。長江の中流域の廬山で生涯を送った。

 

・日常生活や身近な農村について読んだ最初の詩人。

 

・主たる刑罰は多いが、その中で親不孝が最大の罪だ。その中で後継ぎがいないのが最大だ。

 

・子女は、子はあくまで息子のみを指す。

 

・人間は万物の霊長と言われながら、草木と違って不変でない。死んでしまうと永遠に戻らない。

 

→確かに、この見方は深いですね。その通りと思います。

 

・貧士とは、貧しくとも自分の生き方を守った人。

 

官僚の道を辞して、世界と宇宙の本質を理解しようとした姿勢が分かります。

奈良有里著「ロシア文学の教室」を読みました。

 

ロシアの名作を、現代に置き換えて叙述する面白い企画です。

 

・ウクライナ出身のゴーゴリは、二葉亭四迷や芥川龍之介に影響を与えた。

 

・農奴制の廃止などを求めたデカプリストの乱にプーシキンは参加していなかったが、友人が多く参加していちた。

 

→プーシキンの曽祖父は、アフリカ出身の奴隷から貴族に取り立てられたエチオピア出身の王族。取り立てたのはピヨートル大帝。

 

・ドストエフスキーは、思想犯として死刑になる直前に恩赦になった。のちのドストエフスキーの世界観に大きな影響を与えた。

 

・トルストイは、無償で領地の農民に読み書きを教えた。ガンジーらとも文通して、非暴力思想の礎を築く。

 

ロシアの思想の深いところを知ることができます。ウクライナ侵攻は一部なのです。

上映中の映画「フェラーリ」を見ました。

 

フェラーリ社を創業したエンツォ・フェラーリは、F1レースで勝利する車の製造を目指している。しかし、妻のラウラとの関係は冷えて、リナとの不倫関係を持つ。そのような中、大きなレース中に大事故が起こり、フェラーリ社の責任が社会的に追及されて…。

 

社会においてインパクトのある事業を作り上げるという情熱が全開してますね。

 

1950年代のイタリア社会が良く描かれています。俳優さんは、米国人かスペイン人で、イタリア人はほぼいないのですが。

 

大変にお勧めです。

、上坂真人著「企業戦略とアート」を読みました。

 

メディア界出身で、アートとビジネスについて造詣の深い上坂氏の卓見が光ります。

 

・世界では、アートを見るだけでなく、語り、購入し、飾る日常がある。

 

・ドイツ銀行は、ペーパーワークとして、世界最大の6万点のコレクションを有している。

 

・世界の著名美術館には、10名以上の資金調達、営業、マーケティング担当がいる。

 

・韓国では、アートを買うためにギャラリーに行くことは、センスある消費者の日常である。

 

・SNSでアートについて取り上げられても、買う、飾る、アーティストと語り合うことの重要性には触れられていないことが多い。

 

・日本ではイベントとしての美術館訪問であり、海外では日常としての美術館訪問。

 

・アートの生かし方は、音楽、スポーツ、ファッションと同じ。

 

アートとビジネス、社会との関係を考える際のヒント、素材が満載です。

 

大変にお勧めです。