【IT契約】「常識」を説明していかないとトラブルに発展する... | 高木行政書士事務所

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こんにちは IT契約のサポートをしている行政書士の高木です

4月も1週間が過ぎ、大阪ではちょうど桜が満開です 🌸
今年は、京都や大阪で桜を楽しみましたが、今週いっぱいはまだ楽しめそうです。


さて、一般的な話ですが、
我々は、自分が常識だと思っていることについては、いちいち説明しないことが多いのではないでしょうか。

「そんなこと、あたりまえやん。いちいち言わなくても分かるでしょ」

という感じです。


しかし、実際にはお互いが理解していたことが異なっていて、後に「えっ!? そうじゃないよ」となることもよくあります。

それが単に笑い話で済めばいいのですが、ビジネスにおいてはトラブルにつながる場合も多くあります。


一方が常識だと思っていても、相手方にとってはそうではない(かもしれない)ということを念頭において、契約をしていく必要があります。


例えばシステム開発について、
ユーザーが決めるべきことは何か、
それを決めなければシステム開発のスケジュールにどのような影響が出るか、
 それを決めてもらわなければ、開発は進まない(遅延する)

といったことは、IT事業者においては常識であろうと思われます。

「必要なことを決めてもらわなければ開発は進められないでしょう」と。


一方、ユーザーとしては、そういったことについてあまり深刻に考えてないことがよくあります。

あるいは、決めないといけないことを決めていなくても、契約で定めた納品日に納品してくれるはずだし、納品される、と考えていることもよくあります。

当然、ベンダー側から見れば「そんなことはない」となります。


このように、IT事業者の常識が、必ずしも依頼者(ユーザー)側にとって常識とは限らないわけです。


常識ではないこと、つまり、お互いの共通認識となっていない事柄については、説明が必要になってくるわけです。


ここでIT契約、特にシステム開発契約において重要になるのが、プロジェクトマネジメント義務ということになります。

また出たか、という感じかもしれませんが...

プロジェクトマネジメント義務の重要な要素は説明責任と考えられます。

・ ユーザーが決めるべきこと
・ それを決めない場合のスケジュールへの影響、開発の遅延(頓挫)
・ ユーザーの要望に応えることによる、費用の増加、スケジュールへの影響

といったこと説明していく必要し、ユーザー側の協力を義務付けていく必要があります。

そして、
これらの手順や手続きについて、基本契約(書)の中で明確にされていること、
個別契約において具体的に行われ、議事録等で記録されていることが重要になります。

 


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