名を与えれば
輪郭が生まれる

散らばる思考が整い
曖昧な痛みも
理由へと変わる

けれど
そうしてこじつけた瞬間
こぼれてゆくものがある

言えなかった悔しさ
飲み込まれた哀しみや怒り
誰にも見せない孤独

名づけきれぬものを抱えたまま
それでも今日を生きている

名付けることで
誰かを閉じ込めてしまうこともある

それでも
不完全なまま
互いを分かろうとする

正しさではなく
お互いの息遣いを
忘れぬように