3の続きを書きます。

女性は当時引続きH氏とは連絡を取っていたようで、ことの成り行きをそのまま話したと後日電話をもらいました。

その後、H氏が私に接触をはかってきました。


H氏は70歳のK国人男性で、その国の在日権益団体の幹部をしていると名乗っていました。

私の調べるところによると、それは事実であり、過去にはその団体の代表まで務めていたようです。

最初は電話でのやりとりでしたが、H氏は年配者らしく手紙で連絡をよこすようになりました。

私は逐一女性にことの成り行きを説明していましたが、どんな揉め事でも同じように双方の意見はまったく乖離していました。

私はとりあえずできることから処理していこうと、女性に今銀行にある預金を優先的に確保することを進めました。


そんな話を進めていたあるとき、夕方4時ごろに銀行の担当者から電話をもらいました。

その内容は、信じがたいものだったのです。


銀行担当者いわく、「本日午後3時前にH氏が銀行に訪れ、女性名義の銀行口座から残金全てを引き出すように依頼があった。預金者本人からの出金停止依頼がかかっている旨説明したのだが、H氏は預金通帳と届出印鑑を持参しており、且つ預金口座開設当初に女性名義の本国での公証済みの委任状もいただいていたので引き出し依頼に応じました。尚、H氏からの依頼の直後に先生に電話しましたが電話が繋がらずやむなく取った措置です。」との話。

私は開いた口がふさがらなく、明日、女性とうかがいますので支店長と首を洗って待っておくようにと伝えて電話を切ったのです。


『考えられへん!なんていい加減な!』



かくして私は女性に事実を報告し、女性を伴って後日銀行へ出向いたのです。

続く・・・・・