男はいつからか施設で暮らしていたが、ふとした折に入所した経緯や、

そもそもが何の施設なのかさえ思い出せないことに気付く。

 

どうやら百歳近い自分を鑑みるに、老人施設のようなものなのか?

だが施設の職員は日本語を話さず、外に出ることは叶わず、自由とは程遠い。

 

そんな中で暗号めいた文章を発見した男は、施設からの脱出を計画する。

 

仲間を集めて計画を練り、施設を抜け出すが……

 

っていう、脱出ものからSFに移行する話。

 

いつもの噛み合わない会話は控え目になっているが、

登場人物の多くが百歳近い老人ということで噛み合わなさがはまっている。

 

で、どうやら何かしらの秘密がありそうな施設からの脱出、

その過程を楽しんでいたら二部が始まりSF的な展開が広がっていく。

 

施設では何が行わているのか、

施設の外はどのような世界になっているのか。

 

それらの解明と共に施設に戻ったらまさかの密室殺人が発生、

ミステリ的な謎解きが始まった時にはわくわく感がすごかった。

 

終盤はちと味気ないようにも思えたけど、個人的には楽しい一冊だった。