ある夜、見ず知らずの男に襲われて死にかけた女は、
かろうじて助かるも何故自分が襲われたのかという苦悩を抱えることになった。
男は連続殺人犯として手配されたが、その行方は定かではない。
すでに死んでいるのか、それとも逃げ延びているのか。
女は苦悩の末、ある集まりのメンバーに助力を求めることとなる。
恋謎会。
作家や警察OBで構成されたメンバーの嗜みは謎解きで、
皆が独自の調査結果、そして導かれた結論を語り始める。
ある者は犯人は死んでいると語り、
ある者は犯人の逃走経路を語り、
ある者は犯人の動機を語る。
だが全ては得られた情報からの推測であり、
披露された推理さえ新たな情報によって齟齬が出てしまう。
そのような状態で女の目的は果たされるのか。
女は、なぜ襲われたのか……
っていう、推理合戦の果てにあるものは、という話。
集まった人物たちの情報開陳とそこから導かれる推理の積み重ね、
その否定と新たな情報によって導かれる推理、と堂々巡りが繰り返される。
場の動かない展開にはとっつきにくい部分があれど、
それ以上にとっつきにくいのが登場人物の名前。
とても覚えられない難解な名前の数々に負けて、
もういいやと適当に呼び名をつけて読み進めてしまった。
で、最後に会は解散、肩透かしのように終わったかと思いきや、
そこからの更なる展開がっていうのは良かった。
ただ、動機が明らかになったまでで満足したので、やや腹持ちの悪さを感じた。