男は大して面識のない女性を殺害した。
それは男にとって必要なことであり、更に四人の女性の名を挙げる。
殺害現場は奇妙なものだった。
殺害された女性の口の中にはメモが残されており、
メモには名前らしきものが記されていた。
また、被害者を殴った道具には犯人と思われる指紋が残っており、
隠蔽の気配が感じられなかった。
警察は被害者の交友関係を調べながら犯人を追うが、名前すら浮かばない。
時は経ち、二件目の殺人が起こる。
ナイフで滅多刺しにされた女性の死体、
その口には一件目の被害女性の名前が記されていた。
次いで三件目、四件目と事件は続く。
三件目の被害者の口の中のメモは二件目の被害女性の名前、
四件目の被害者の口の中のメモは三件目の被害女性の名前が記されている。
最終的な被害者の名前は、一件目の被害者の口から発見された名前になるのか?
事件は連鎖しており、終着点があるのか?
警察は遂に被害者の共通点を見つけ出し、
そこから一人の男の名前を絞り出すが……
っていう、不可解な殺人を追跡する話。
あからさまにミステリっぽい流れで倒叙のように犯人の名前すら明かされ、
現場から消えた足跡や密室から消えた犯人等々、ミステリっぽいけれども。
ほぼほぼ明かされずに終わるっていう、まさかのミステリじゃないオチにびっくり。
そういうびっくりさせたれ精神?
犯人がどのように犯行を為し得たのかすら曖昧で、
動機は語られるものの意味は判然としないという徹底ぶり。
いやー驚いた。