警察官として働く大道寺圭は一つの事件を最後に仕事を辞めた。
フリーのライターである女性が被害者の殺人事件、
大道寺は先輩と共に事件の捜査を進めていく。
その最中で出版社で働く幼なじみの夏実と再会した大道寺は、
事件の後に仕事を辞め、警察官時代に経験したまぬけな犯罪を一冊の本として出版した。
タイトルは死んでも治らない。
本は意外なほどに売れ、講演の依頼などをこなしながら、
大道寺は何とか生活することが出来ていた。
そんな大道寺の前に次々と犯罪者が現れる。
元警察官でまぬけな犯罪者のエキスパートである大道寺は、
彼らの罠にはまりながらも事件を解決していくが……
っていう、警察官を辞めることになった最後の事件と、
警察官を辞めて本を出版した後の現在が交互に語られるお話。
最後の事件は一つの事件なので小出しに、
現在の話は連作短編的な一つの事件として五つの話で構成されている。
短編の方は、鋭いというかメルカトル鮎を思い出すくらいに淡々と結論を導き出す。
しかも内容は結構後味が悪く、あれ、主人公って結構冷徹じゃない? と思わせる。
んで、その真相が最後の事件の結末で明かされるっていう。
過去と現在で登場人物の名前が入り乱れるので読みにくい点もあったけど、
いわゆるダークヒーロー的な立ち位置に落ち着いた主人公の生き方が面白かった。