人類は唐突にエイリアンと出会うことになる。
飛来した宇宙船から現れたのは明らかなる異星人、
彼らは損傷した宇宙船の修復の為に地球人の助けを必要としていた。
人類は平和的に異星人を迎え、異星人も歓迎に感謝を示した。
二つの文明はおよそ理想的な出会いを果たしたと思われていたが、
殺人事件により様相は一変する。
殺されたのは異星人を招いた一人の人間、
彼は片足を切断され、目と下顎、内臓の一部を失っていた。
誰が彼を殺したのか?
調査を進めるうち、犯人は七名の異星人の一名に絞られる。
その異星人にはアリバイがなく、特殊な道具により切断が容易であり、
様々な要因が犯人としての要素を備えていた。
そして前代未聞の裁判が始まる。
被疑者である異星人の弁護を行うのは、
黒人というだけで差別を受けてきた優秀な弁護士。
弁護士は陪審員制度を活用して異星人を無罪に導こうとする。
白熱する裁判はやがて異星人の生態、目的などを浮き上がらせ、
遂には人類滅亡の危機にまで発展し……
っていう、まさかの法廷もの。
異星人が殺人容疑により裁判にっていうのがもう面白いし、
そこから繰り広げられていく裁判の細やかな描写もさることながら、
どこに真実があるのか、段々と迫っていく様子はミステリって感じで楽しめた。
異星人がどうして一人の地球人を殺さなければいけないのか?
いかにもな理由として解剖という見解が示されるも、
そこから意外な真相に繋がっていくのはさすが。
そしてやっぱりソウヤーというか、地球人と異星人の友情は爽やかで読後感もいい。
裁判の結末はご都合主義的な感じもあったけど、
そこから更に時間が進むことで判断は誤っていなかったと示され、
今後の展開も決して悲観する必要はないという明るい締めくくりだった。
いやー、やっぱりソウヤーの本は面白いな。