女には不思議な力があった。
それは別れた相手が死んでしまうというもの。
今まで付き合った相手は男女構わず、主人公と別れた後に謎の死を遂げた。
新しく付き合い始めた男も二股をしており、主人公を捨てると首を吊った。
今まで主人公と別れても死ななかったのは、彼女だけ。
過去に破局してから腐れ縁のように続いている彼女との付き合い、
何故か彼女だけは死なない。
そんな折、彼女はあっさりと結婚を告げる。
何人もの男女と並行して付き合っていた遊び人の彼女が結婚する。
主人公は彼女に深い憎しみを抱くが、死んだのは彼女の婚約相手だった。
彼女だけ死なない。
一体、何故?
主人公は戸惑いながらも自身の謎の力を探り始める。
神隠し、狼という種、守護者、その先に待っていたのは……
という、変なホラー小説だった。
あんただけ死なない、それをキーワードに進んでいくお話はホラーチックながら、
登場人物たちが妙に軽い。
会話のテンポはいつもの森奈津子だけどお話はシリアスなホラーチックっていう。
もちろん性愛の描写は多種多様でいつもの森奈津子だった。
深刻になり過ぎず悲壮な展開すら明るく終わらせてしまうという、
ホラーなのか? という変な話だったけど、楽しく読めた。
で、手元に同じ本が二冊あるっていう……またやっちまったぜ。