見てきた。
ヤバかった。
えらいもん見た。
上映時間が130分もあったから、いわゆる「ドラマと称する退屈なだけのセリフシーン」もたくさんあるんだろうなーと覚悟してたけど、この予想は見事に裏切られた。
監督の一貫した
「しゃべる暇があるなら車を燃やせ」
という撮影方針があったかどうかは知らないが、ほんと、映画の内容の大半が暴力と爆薬で占められている。
冗談でもなんでもなく、130分のうちの100分くらいはなんか爆発してんぞ。
最高やろ!
ストーリーは、あってないようなものだけど、完成度は高い。
映画の大半を占める暴力シーンを成立させるために必要な理由づけを、必要最低限の分量のみで用意できているし、「石油トレーラー1台VS大軍勢という構図で展開されるカーチェイス」というシチュエーションの中で、その大軍勢を率いる敵サイドがなぜ1台のトレーラーごときに手をこまねくことになるのか、という大半の映画が「主人公の超人補正」という言い訳に逃げてしまいがちなところにも、自然な形で説得力が持たせてある。
けど、ストーリーはほぼない。
主人公なんか、いろいろ背景がありそうな設定だし、そういうシーンも出てくるんだけど、特になにもないからなw
ストーリーについて様々な解釈をしていく向きもあるんだけど、ぶっちゃけ、そこまで深いテーマや意図はないような気がする。
自分たちのやりたい暴力シーンや爆破シーンがあって、それをやるのに都合のいいようにシナリオを書いた、と考えるほうが自然。
それくらい、暴力が暴力を呼ぶ暴力的な映画になってる。
ほんと、マシンデザインをはじめとした各種アートワークはもちろん、仕掛けやギミックも独自の世界観が貫かれていて、とにかく、目に飛び込んでくるものすべてが「This is MADMAX !!!」というメッセージを発散しまくっていて、もうなんか、たまらんのですわ。
これは映画館で見て欲しい。
好きとか嫌いとかじゃなく、映画館で見たという思い出を残すことに価値がある映画だと思う。
(KAY.Sak)