オオオオオオオオオオオオオオオ・・・・

ん?ここは・・・?
見たことのない世界。眼前に広がる広大な草原。遠くには微かに街のようなものが見える。

なんだ・・・?
確か昨日僕は・・・学校から帰った後、昼飯を食べ、軽くゲームをした後昼寝。午後5時過ぎに
起きてTV観賞、夕食をすませ夜はどっぷりゲームをして午前4時に寝た。

ちゃんと自分のベッドで寝た

なのになぜこんな所に・・?しかも地球とは思えない程美しい草原。美しい空。美しい空気。
なんだこれは・・・
「おおおおおおおおおおおおい!!!!!!!!」
突然静寂を断ち切る轟音が鳴り響いた。振り替えると、15mくらい離れた所に男性が居た。
身長は・・・2mを軽く越え、2m80cmはあるのではないだろうか。男性は続けた。
「貴様が地球の戦士だな!?ふむ・・・小さいな・・・地球人はこんなものなのか?」
ん?戦士・・・?・・・まさか・・・昨日のあのメール・・・?あれは・・・本当だったの?
「よく来たな地球人!!ここは惑星べリアル!日々他の星との戦争が耐えぬ戦いの惑星だ!」
戦争?戦争って・・・国と国が戦うアレ?
「ところで貴様、名は?」
「え・・・っと・・・篠宮弘希です・・・」
「ヒロキか!私はヴァルド。この星の兵士だ。さあ、早速この星の王に逢いに行くぞ!」
え?もう・・・何が何だか分からないよ!!!
「しっかり掴まってろよぉ!?」
「え・・・ちょ・・・ええ!?」
眼前に広がる風景が美しい草原から美しい真っ青な空へと切り替わる。
「と・・・飛んでる・・!?」
「ん?飛んではいないぞ。正確には跳ねているのだ。滞空時間を少し弄ってあるがな」
跳ねている?滞空時間を弄る?何のことだかさっぱり分からない。
「さ、見えてきたぞ!!ラストスパートだ!!」
ぎゅおっ!!!!!
「うぎゃあああああああああああああ!!!!!」
速度が上がる。120km/hは越えているだろうか。体感速度はもっと速い。
意識が遠のく・・・


「・・・・い!・・・ロキ!・・起きろヒロキ!!」
「ん・・・」
眼の前にイケメンで、しかしどこか厳つい顔が見えた。
「あ・・・ヴァルド・・・?」
「おお!気付いたかヒロキ!さあ立て!そして王に挨拶だ!!」
いきなり過ぎて思考が追い付かない。
「え・・・ちょ・・・」
戸惑う僕を気遣う素振りもなく肩を支え歩く。
「さあ、このお方こそが惑星べリアルの王!ミラ・ターレス様だ!!」
眩しい光が目を刺激する。段々と目が慣れていく。少しずつ王の姿も・・・

「・・・!?」



君の戦士-第1章- 完