裏大河、大奥最終回。 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

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鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。


大奥最終回、リアタイ鑑賞。

最後は男ふたりがかっさらっていった感じでしたが、心情フェミニストの私もそんなことは気にならず。
大奥の歴史を遡っていくシーンは、期待はしてたとはいえまさにドンピシャで、観たいものを見せてくれた!と、涙が止まらなかった。家光の紫の打掛が、なんと美しかったことか。モンスター治済の科白の凄さも。
全てフィクションだというのに(←多分)、一人一人は2~3回しか出てないというのに、なんでこんなに陶酔できるんだというと、人間を描けてるから。筆力なんだと思う。

キャッチャブルな名科白(倍返しだ!みたいな)があるってわけではない。でも、それまでの描写の積み重ねの果てに「この科白だよね」としか言えない言葉が降ってきて、胸に迫る。これが物語ってものだ。
…それはねー上田久美子先生の脚本でもしばしば感じたことなんだよなー。
森下先生、宝塚に書いてくれないかな。内舘先生が書いてくださったこと(中身はビミョーでしたが)もあるんだし、可能性ないかしら…。

忙しくて結局原作は買えないまま、つまり結末知らないまま見ましたが、うん、悲劇好きの私なれど、こういう落とし前もいいと思った。天璋院は最後まで人たらしで美しく、瀧山はいきなりルパンで。
そして女子留学生が出てきたのも嬉しかった…個人的に。彼女はきちんと使命を果たしたのだと思えたから。

装置も衣装も役者も脚本も撮影技術も、素晴らしく好みのドラマでした。受信料、こういうのに使ってくれるなら悪くない。

これから、追っかけて原作読もうかな…。X上では、もっと細かいエピソード入れてやってくれという声で溢れてますね。
森下先生も書いておいでだが、TVドラマって「尺」との戦いなんだと…宝塚だってそう。ときどき(しばしば?)ストーリーわかんなくなったり唐突だったり、伏線全て置き去りだったりするのは、90分合わせで最後の最後に刈り込んだりしてるんだろうなーと思ってます。
ま、たまには「これ、1幕だけでよくない?」というお芝居もありますけど。

あれ、でも来年民放でもやるんだっけ?
それだけ作り甲斐のある原作なんですね、大奥。

ほんと、楽しませてもらいました。よしなが先生、森下先生、天才!
そして福士くん、いずれ表大河主演だね。