「ムーラン・ルージュ」3回目。熟成。 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

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鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。


2023年8月19日13時公演

本日はこちら「ムーラン・ルージュ」へ。
宝塚は花組星組の騒動で阿鼻叫喚ですが、帝劇は人事とか羽根羽根とか関係なく平和。これぞピュアなエンタメなのかもしれないです。
(宝塚は舞台以外のこともエンタメ要素だから、仕方ないけど)

さて舞台はもはや磐石の出来で、
「プロのお仕事拝見させていただきましたっ!」
って感じ。誰ひとり危うい人がいないんですものね、ま、当たり前か(笑)
一場面一場面が濃くて、全部真剣に切り結ぶとヘトヘトになります。

わが贔屓望海風斗は、もはや天下に隠れもなきミュージカル女優といった風情で、このひとが宝塚で男役だったんだって?とか信じてくれない人もいそう。本当にきらびやかで、歌が上手い。見せ方秀逸。
上手いと言っても単にテクニック駆使して歌ってるのではなくて、演じるための道具にして、自在に使いこなしている。
こういう歌を、ミュージカルでは聞きたいのです。
公爵が着飾らせるために選んだドレスも本当にお似合い…これ、同じドレスを平原さんも着るのかな?タッパかなり違うように思うけど。

その主演感は井上さんも同じで、初日あたりからはぐんと絞ってきて若々しさも増し、年下感がぐんぐんと…歌も低音から高音まで素晴らしい。このひとのメジャー感って一体何なのでしょうね…。
結局、これが華があるってことなのかな。あるいは、ずっと長い間センターを務めてきたという…いつしか時間を味方につけているから?

ジドラーの橋本さんも公爵の伊礼さんも、もはや友達みたいに見慣れてきました。こういう味わいは宝塚ではすみれコードで出せないからちょっと背徳感もあり、楽しんでます❣️
ロートレックは初めての上野哲也さん。上川さんより端正な作り方でしたが、なかなかよいなーと思いました。「私の、天才!」にはちょっと泣いた。もはや余命なく、最後に伝えておかなければ、この幼馴染みとも言うべき才人に…という想いが溢れてて…こういう科白、のぞみさんほんと上手い。

2ヶ月少しの長丁場のこの公演、そろそろ終盤に入ってますけど…地方公演あるのかなあ。早く発表してくれないかしら。のぞみさん出るかな?

私たちが愛した、歌がとびきり上手くて死んでばかりで、一流の宝塚オタクである、望海風斗。
すでに麗しの舞台女優です。
ますます遠くなってしまうようで淋しくもありますが、それがあなたの望みなのでしたら…。
ずっとその姿を舞台上で見せてください。
それだけが私の、私たちの望みです。