横浜バレエフェスティバル! | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。


海外で活躍する日本人バレエダンサーは、今や引きも切らず…たいていのちょっと規模のあるカンパニーには日本人がいると言われています。
裾野であるバレエ人口が多いのもあるでしょうし、国内では食べていけないと言われて久しい…。厳しい現実です。

そんなか「海外飛翔組」の方々を日本で見られるのは、夏。シーズンオフなのでみなさま帰国されるのですよね。日本に居ながらにして噂のあの人のバレエが観られる!なんて得難い機会。
私とて海外でそうあちこちほっつき歩いてもいられないので、とっても楽しみにしています。

そうそう、有名な「世界バレエフェスティバル」も真夏に行われます。最初に企画した方(佐々木さんなんでしょうが)凄いですよね。いや、思い付くだけでなくて実行できる人脈がスゴすぎた。
もうあんなインプレサリオは出ないかも。

さてこの公演は、ハンブルクの菅井さんと元パリオペ契約の二山さん、新国立の小野・福岡ペア、ENBの高橋さんと加瀬さん…といった海外組が目玉。
なれども、若くてこれから!の選抜ダンサーも出演していて、「発表会」と「レベル高い公演」のミックスといった感じでした。

私のおとなりの二人連れおじさまは、おそらく出演者(ドレスデン所属の方かな?)のお知り合いのご様子。彼女が出る第一部は熱心な拍手をされてましたが、二部と三部は代わる代わるいなくなって、拍手もなく…コンテの演目など「?」って疑問符が目に見えるようで。

いやまあ、もったいないから小野さんやまどかちゃんも観ようよ(笑)。

小野さんのジゼルは、なんの装置もないのに登場数秒で完全に世界を作ってて、ミルタまで見えてきそうでした。
まどかちゃんも相変わらずのタメとキレ。二山さんと並んでのジュテは本当に綺麗で…2人とも、先行する脚の方が高く上がるんですよね。それがなんとも華やかでのびかやで、胸に心地よい風が吹き抜けるよう。

上記二人だけではなくて、高橋さんとパートナーであるストリーターの「ノーマンズランド」も情感に満ちていて、とてもよかった…もう一度観たい感じ。

休憩のロビーにはバレエスクールのおともだちやママたち、そして口煩いバレエ好きたちがごちゃ混ぜになっていて、これが日本のバレエの風景なんだよなと思いました。お稽古ごと文化がある日本。なんでも「◯道」にしちゃって修練の場とする。

でも、それだけの裾野人口があるから、いいダンサーも育つのだと思います。
バレエという、選ばれし者だけが続けることを許される芸術。なのに、これだけ多くの人が魅せられるのはどうしてなのだろう。