2021年12月18日18時公演
音月桂さん主演の「おんなたちの豊臣家」みたいな作品を観に行きました。
スーパー・エキセントリック・シアター作品。
おね(ねね)が音月さん。その他、淀殿(茶々)や細川玉子(ガラシャ)や、山内一豊の妻(千代)など、おなじみの面々が。
こうぞうず、とか、おおくらきょう、とか耳で聞いてもすぐに人名の漢字が頭に浮かぶのは、それだけこのあたりの物語がポピュラーだということでしょう。
「おなご会」(女子会ですね)という言葉が最初の頃に出てきて、女性だけの舞台というコンセプト?特長?が明確にされてます。
うん、面白く拝見しました。2時間強ノンストップの舞台でしたが退屈せず。女子だけですが宙返りとか立ち回りもあってなかなかスリリング。
特に、スパイ役の佃井皆美さんの身体能力なかなかすごくて、爽快でした。
あと、この劇団所属の久下恵美さん(千代役)が、『私の思う劇団員さん』のイメージぴったり(←どうでもよい)。友達になったら楽しそうなひとだなーと。
ガラシャ役のダンドイ舞莉花さん、歌もあって、とっても上手でした。でね、上手なんだけど、歌い出すと顔が変わって、これまたちょっとびっくり。芝居してるときはゴージャス美人なんだけど、歌うと合唱顔に。
お話としては、有名すぎる歴史エピソードの羅列で「新しい見方」とかは、そこまでなかったかな…。
ただ、オーソドックスなものが悪いとは限らない。お話の行方がわかっているので、ちょっとしたアクセントの付け方とかを楽しむこともできました。
おねと茶々の確執とか、すぐ「おんなはこわい」とか言われる典型ですけど、別に女だからじゃなくて男同士だってあるだろうにね。運命が違うんだから仕方ないんじゃないの。
ヒロインたる音月さんの天性の「華」は素晴らしいですね。茶々が「私はあなたよりも若く美しい」と言ってのけたとて、いやーそれはないんじゃないの、と思っちゃう(まあ、若いのはそうかもしれないけど)。
宝塚現役の頃と変わらない笑い方、身のこなし。判官贔屓かもしれないけど、これからもほんと、頑張ってほしい役者さんのひとりです。

日本の舞台では珍しく、写真OKタイムがありました。(海外のバレエではそこそこあり)
左から、茶々役の日比美思さん、音月さん、ダンドイ舞莉花さん、久下恵美さん。
音月さん曰く「拡散お願いします」「一人でも多くの方に見ていただきたい」「まだチケットあります」と…。
実力派トップスターだった彼女のそんなコメントはちょっと切ないけど、私が悲しんじゃいけない。彼女ならではの活躍を祈るばかりです。