海外出張って、どうなるのだろ。 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。

ちゃりんちゃりんと音をたてて、マイレージの有効期限切れが起こりつつある、21年夏の私。

来年の今ごろは海外に出れるもんなんだろうか…と、カレンダーとにらめっこしています。バレエ観に行きたいなー。

 

それにつけても考えちゃうのは、コロナが収まった後に「海外出張」ってものが復活するのかどうか。

コロナ禍で世の勤め人ほぼ全員が思ったことのひとつに「なんだ、出張っていらないじゃん」があると思うんですね。

とくに海外出張…わけても会社の偉い人の、大名行列のごとき頻繁な出張。私がまだ若かった頃の海外駐在の方々は「JTBみたいな仕事だよ」なんて笑ってました。

 

それがリモート会議ってものの劇的進展により「あれはなんだったの」になったのです。

もちろん、現地に行かねばわからない「市場の違い」は歴然とありますし、違う国に働く同じ会社の方々と交流するのも必要。

そしてほんとのトップ、社長とかが実際に足を運ぶことによって「見てくれている」との思いが醸成されるのは間違いない。

ただ…あんなにしょっちゅう必要だったかってことですよね。

コロナ前のように復活するとは、とても思えない。大丈夫か、航空会社。(ニュースで見るとダメダメっぽい)

 

私自身は今IT部署勤務なので、出張はおろか都内の会社にさえ行かず、自宅のテーブルで仕事をしています。

今後海外出張の機会なぞ皆無だからこんなこと告白(?)できるのかもですが、若い頃は(海外担当でもない割には)ときたま行かせてもらいました。

ってか、そもそも「行かせてもらう」という言葉使いがね(笑)。ほんと、どうなのよ。すみません。

出張してもめちゃくちゃ働いて会社と空港の往復のみ、トンボ帰りに近い過酷スケジュールな人も確かにいる、いました。彼らの過去の名誉のために言っておこう。

…のですが、結構な人たちが「ご褒美」っぽく行かせて「もらう」のも目撃してきました。

 

一度、かなり偉い方と(付け足しで)同行したときには本当に驚いた。

作業員として出張した時には、空港から会社までの足を調べることにはじまって、両替どのくらいしようとか、あれこれ心をくだいて準備をする。帰国したらそれこそ領収書と格闘する「精算」で1日は潰れます。添付レシート不備で経理に突っ返されたり、トホホなことも多い。

なんですけど!偉い人に同行すると…迎えには来てくれるわ、店頭を見て回るにしても移動は全てタクシーだわ、食事は(うちの会社レベルなので超一流じゃないかもだけど)中の上?くらいのところに連れてってくれるし、慣れぬ外国語での注文に迷うこともない。両替不要。私は行ったことないけどゴルフとか名所案内がついてくることもあったんでしょうか。

彼(その偉い人)の前には、目には見えないけど絨毯が敷かれてるような気がしました。これじゃ、旅行じゃないの。

そしてさらに思った…こんなでは自分で海外旅行とかできなくなるだろうな…と。

 

でもそれは(以前の男社会では特に)口に出してはいけないことだったような気がします。なんとなれば、いずれは自分もその恩恵に与るかもしれないから、もっと言えば与かりたいから。ああ、優しい共犯者たちよ。

 

とはいえ、どんどん思い出しちゃうのだが、今にして振り返るに…現地の方が無理矢理(?)仕事を作ってくれて、彼女(←私ね)を寄越してくださいと私の上司に依頼してくださったこともあった…上述の「ご褒美」の端くれ。

そして私ときたら、そういう「男社会の伝承芸能」に慣れてなかったので、どこまできちんとお礼を言えたのだろうか…と恥ずかしい。

こういうのって、会社の暗黙作法なんですよね。私たち女はつい最近までその作法の外にいたから、うまく理解できなかったのです。

いやいや、それは言い訳で、恩恵だけはちゃっかりこうむりながらも、それならそれで最後まで作法に則って、感謝の気持ちを表明しろよと。ほんと、考えてみればサイテー過ぎる私(泣)。

 

いや、私の話じゃなくて、リモート会議の効用が知れ渡ったコロナ禍のあと、こういう文化(?)はどのくらい生き残るのであろうか。

 

企業戦士(古!)たる男性たちは心の余裕に欠けるので、女性ほど海外旅行ってものをしない。だから、海外で商売するためには自分の目で見せないと駄目だというのも、わかります。百聞は一見に如かず。(もちろん、「海外派」の男性も少ないけどいます。極論ご容赦です)

だから全面的に海外出張よろしくないという気にもなれない…のですが…。

 

いったい、この1年数ヶ月の出張旅費削減額って、どのくらいになるんでしょうね。ほんと恐ろしいです。

 

なんてことを思いつつ、私は自力で貯めたマイレージの使い道に頭を悩ませるのでした…。