雪娘ダンサーズの話 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。

だいきほがトップコンビだった頃も、私はずっと「雪組はダンサー揃い(なんならダンスの組)」って、思ってました。

もちろんだいきほは稀代のシンガーでもあるけど、ダンスも上手い。

 

そしてトップの後ろに控えたるメンバー、当代トップの咲さま、花組で輝いてるひとこ、あやなちゃん。

みんな、ダンスナンバーのセンターを務めて揺るぎない実力でした。スタイルもよく華もある。長い手脚を余すところなく使って踊る。

「海の見える街」「JAZZ」「カノン」…ときどき、懐かしく思い出します。

息をつめて見守った数々のステップ。あたりに漂う多幸感。

あれは、まぎれもなく舞台を観る醍醐味でした。「ああ、終わらないで!」と祈る。いつまでも見ていたいと心から願う。

 

ジョルジュ・ドンの「ボレロ」や、シルヴィ・ギエムの「ローズ・アダジオ」

ドミニク・カルフーニの「マ・パプロヴァ」、ラ・ピエトラの「ドント・ルック・バック」

そしてロパートキナの「ダイヤモンド」のような…。

 

そんな雪組のことを「ダンスの組」って思ってました(私見です)。そしてそれは、娘役にダンサーが揃っていたのも大きい。

あゆみ姐さんはいうまでもなく、舞咲さんも一目でわかる体いっぱいの踊りだった。

大好きだったひーこ。超可愛いだけじゃなくてセンスいいダンサーのりさちゃん。

しっかり支える、かれんえみりちゃんや、さらあんなちゃん。

来てまもないけど、夢白さんもきちんとバレエの修練を積まれた優雅なダンサー。上半身の使い方でわかる。

男役と混じってそんな方々が踊るのを見るのが、本当に大好きでした。

お慕いダンスじゃない、ひとりで道を拓き歩んでいくダンサーたち。

 

そして昨日、雪組の退団者が発表されました。

ひーこちゃんに続いて、あゆみさん、りさちゃん、えみりちゃんが去っていく。

 

もちろん、男役中堅どころにははいちゃんや縣くんもいる。

(縣くんは本当に目をひくダンサーですよね…マジすごい。マイティタイプかな)

だから全然心配してないのですが、やはり時間の流れは止められないのだと実感する時でもありました。

 

そして思う。

トップスターが進退を決めるという事実は、周りもそれぞれ、身の振り方を考える機会でもあるのですね…。

 

今週末はいよいよ宙組初日です。時は容赦なく過ぎ、得難い時間はあっという間。

その一瞬一瞬はあまりに疾くて、想い返すためにあるかのよう。

だから人生はうつくしい。