「アナスタシア」千秋楽 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

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鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。

 

2021年2月21日13時30分公演(千秋楽)
 
とても素敵な公演でした。
公演中にトップ娘役の専科異動そして花組へのスライド発表があるという、ひゃーな事態付きとはいえ。
 
「アナスタシア」への賛辞はさんざん書きましたのであまり筆を加えませんが、やはり「アニメ」からの着想というところが、宝塚との親和性高かったんじゃないかなーと考えています。
どなたかの記事で、世界史がわかってなさすぎという評がありましたが、そこまでリアル史上主義にならなくても…と思いますわ(笑)。
みんな、ファンタジーと思って見てるわけなんだし。それとも、何も考えない観客が「これがほんと」とか思ったら困るってことかしら。いやいや…。
 
私は、音楽と装置と光を肌で感じられて、本当にいい公演だったと思う。1月2月なんとか生きてこれたのは宙組さんのおかげです。
(あ、もちろん雪組さんもですけど、これはちょっと意味が違うのでね…)
真風さん、フライングサパ以来休止も食らわず(別箱壮麗帝は残念でしたが)、影響最小限の組ではないでしょうか。持ってるね。
 
千秋楽記念として、主要キャストの方々へ。
《真風さん》
芝居がどんどん変わっていって面白かったです。前半の詐欺師感からの変容が色濃くなりました。
そして、シンガーさんではないのによく歌った。お疲れ様でした。それにしても、姿がよい。ほれぼれ。
《まどか姫》
東京の中盤あたりから科白の早口が気になりましたが、修正できなかったんですかね。まぁ、歌は本当に似合ってるのでよいのですが。
「エリザ」もそんなに科白多くないので、落ち着けば大丈夫かな。歌うと問題ゼロだから、科白全部歌にしちゃえばいいのに。
とか言ってますけど、まどかちゃん大好きです。まどか@花組も楽しみ。
《キキちゃん》
もう100回くらい書いてるけど本当にいい歌い手になった。トップになったらいい作品が来るように、心から祈っています。
《ずんちゃん》
トップになる人だと思った。おちゃらけても品があるし、おじさん作りなのに綺麗。いい役でしたね。
《そらくん》
「和希そら問題」をまだ書いてないわ…。雪組はじまる前に書かないと時間も気持ちも余裕なくなる…はよせねば。
 
しどりゅー、もえこちゃん、みねりちゃんたち、次はいっぱい出番あるといいなー待ってます。
 
そしてまぁ、皆が認める組長の「裏主役」感。美しく、心のこもったお芝居に毎回泣きました。冷酷な場面では、王族のいやな側面がすごく出ていたし。
皇太后はアナスタシアが帰ってこないこと、そこに本当の彼女の幸せがあることを知っていたんですよね。
最愛の孫娘が離れていっても、「私の人生で一番幸せな一日」に変わりはない。だからそう告げた。
(千秋楽のご挨拶もよどみなくて、全てが頭に入ってる感じでかっこよかったわ)
 
真風さんとまどか姫が2人で並んだご挨拶も、対等なパートナーとして向き合ってた感じ(本当はどうか知りませんが)で、二人ともプロだなーと。宝塚隆盛のため、仕事のために離れるのですものね。
私自身、コンビ萌えと無縁の人種なので、この2人の潔さというか舞台人としての心構えが素敵だと思います。
ゆりかちゃんはほんとに若い頃から抜擢されて、苦しみながらその抜擢の意味を考え続けて来た人だと思います。だからこその溢れる包容力。あ、もちろん上背のせいもあるけどね。
まどかちゃんもそう。ほんとの仲良しかどうかは知るところではない(し、私にはどうでもよい)けれども、そのへんは分かりあえてたんではないかしら。単なる想像ですけど。

最近ときどき思うのですが、昨今のジェンヌさんて若くても「この仕事を選んでよかった」「この仕事はお客様あってこそ」などとよく仰せ。
昔の彼女たちは「仕事」という言葉はあまり使わなかったんじゃないかしら。時代の変化ですね。
だからこそ辞め時も難しい…。人生は長くなってるのに、ピークはほぼ昔と変わらず早く来てしまうジェンヌ人生。
 
と、話逸れましたが、11月から、うつくしい紫色の夢を見させていただきました。
ひとびとの夢の中のアナスタシアよ、幸せに。