円熟のムーティ | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。


2019年1月30日19時公演

ブラームスの1番と2番。

バレエとか宝塚行ってると、クラシックってなんて男性客が多いのだろうと思う。
観客のなかにはかなりの数の「昔楽器やってました」人がいるんだろうな。

ムーティというと、派手で華麗なイメージがあったのですけど、今日のは艶っぽくも「円熟」って感じがしました。テンポもとてもゆったりとして王様感があるというか…。
1番はとてもポピュラー。私は2番はそこまで聞いたことはなかったけど、素晴らしくよかった。
ムーティがすごいんだかシカゴフィルが上手すぎるのか、わからないんだけど。
ピアニシモなんて超美しいし、どんな細かい音符でも滑らかにやすやすと響かせてくれる。
これ見よがしな華やかさというよりは、「匠」って感じ…。

そしてアンコールはブラームスのハンガリアンダンス1番。
これくらい知ってる曲だと、ほんとに特徴がわかって、正直楽しい。ムーティのテンポ、ムーティの揺さぶり、歌わせ方。ああ、ここでタメるんだ。
憂いを含んだロマンティックな旋律が自在に宙を舞う。ストレートな音楽のよろこび。
そう、クラシックはやはり予習していくと全然楽しいのだ。いつもバタバタ出掛けるからなかなか出来ないけど。

終演後には、ムーティのサイン会があったみたいで、音源や本がたくさん売れていました。
77歳だという彼、でもイタリア男らしくまだまだ素敵でした。若い頃はほんと、色男だったからなあ。

1分数百円換算の演奏会でしたが、このよろこびのためならば。