東京に来るのは来年だってのに、「ファントム」が発表になってその気になってしまい…2011年花組、蘭壽さまの大劇場御披露目公演「ファントム」を見かえしました。これ、予習?それとも復習?
正直言うと私は四季のやってる「オペラ座の怪人」の方が好きで。最初に観たのがこっちだったからかな。いわゆる個人的デフォルトはロイド=ウェーバー版なのです。
だから、「The phantom of the Opera is there inside my mind」という絢爛たる下降旋律を、だいもんで聞いてみたいとずっと思ってました。いや、絶対無理なんですけど、日本での上演権的には。
でもまあ、本人が「ファントム」やりたがってるのだから、ファンだし喜ばしいよね!と、頑張って思おうとしてました。
で、2011年のを観てみたら…私、これ何度も観たよね?なんてったって蘭壽さまのお披露目なんだし、通った覚えがある。でも7年も前だから、印象は鮮明だが細部はこんなに忘れているのか…。
当時から言われていましたが、まゆさんはやはり、ニンではなかったと思う。もちろんプロだから、彼女ならではのからりとしたエリックを作っていたと思うし、その奮闘ぶりは感涙に値する。
でも彼女には、もっと大人で洒脱で色っぽくて、ときに情熱全開な役が似合うもの。つまるところ、トップ時代で一番似合っていたのはダニー、ただそれだけ。
ほんと、あれほどまでにとことん適作を寄越さなかった(当時の)劇団を、恨みますわ…。
そしてこの、クリスティーヌの歌…(>_<)
そんなことはさておいて、いやいや、エリック、だいもん似合うかも。
もちろんドン・ジュアン的な色悪もよいが、この拗らせてる闇エリック、いいと思う!似合う!
子どものままの心をもったエリック。闇だがピュアなエリック。ファザコンでマザコンのエリック。
ほんとに今頃になってすみません…すごく楽しみになってきた。彼女はどんなエリックを創るのだろうか。彼女の持ち味とスキルが相まって、どんな完成形になるのだろう?
全編凄く難しい歌で、それを今の雪トップコンビがどんな風に歌うのかも、もちろん楽しみ。
たとえば、エリックが仮面を外すのは、クリスティーヌの愛溢れる歌に「もしかしたら愛されてる、受け入れてもらえる」と思ったからですよね。歌の間、エリックは怯えていて、でもやがて説得されて決意する。で、あの破綻が来る。
でも私は、ここのクリスティーヌの歌でそんな風に全く思えなかった。というか、そんな風に聞けなかった。なに歌ってるか「?」だったし、音程のふらつきや声の切り替えにはらはらして、意味などつかまえられなかった。
これを、きーちゃんが歌ったらどんな風にきこえるのかな?超楽しみです。
2011年ファントムの階段降りは、望海・瀬戸・鳳→朝夏→華形→愛音→壮→蘭壽。すごい豪華ですけど、蘭壽さん以外、花でトップになったひとが誰もいない…。ファントム後、みりおさま降臨に備えて一掃された感じかな。(あきらが今もセンター付近で頑張ってるのにも感銘)
凱旋門はともかくとして(笑)、このファントムの上演には期待も大きいし、出来映えはなんだかいろんなことに影響するような気がします。ファントムまでにまだ二作もあるけど、雪組さんの道にひかりがふってるように思えてきた!
みなさま、頑張ってくださいね~。
(そしてどうか専科特出なしで。凱旋門だけで100人分だもん)