2017年11月宝塚歌劇星組公演「ベルリンわが愛」「Bouguet de TAKARAZUKA」 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

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鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。

2017年11月25日(土)15時30分公演

 

大変失礼ながら、大劇場の売れ行きを見ていると「衝撃」でしかない東京のチケット難。機会を逸するかなぁと思っておりましたが、初日の幕が上がってからなぜかお声がかかり・・・行ってまいりました!(ここ1年くらいで急激に東京のチケット降りが変わった気がする…)

以下、ややネタばれ含みます。

 

「ベルリン、わが愛」。映画がテーマってのは、ヴァレンティノだったりラスト・タイクーンだったりと、観劇歴10年未満の私でもあれこれ思い付くので(もっとあるにちがいない)、どこかに男性のロマン心をくすぐる要素を内包してるのでしょうね。基本的にインドア題材だから、舞台が暗いです。シックというべきなのかな。

 

私てきに、チケット難の次に衝撃だったのは(重要順)で以下。

①2番手さんの精彩のなさ。

調子悪かったのかな?1曲目は短いんだけど、ロングトーンの音程が微妙でびっくりしました。彼女のこういうところ、見たことなかったので。もう1曲もそこまで聞かせ所はなく…。ま、レビューではオッケーでしたし、ダンス(スパニッシュでしたっけ?記憶あやふや)センターでは、ああ、琴ちゃんだ!と思わせれくれたけど。

②はるこさんの悪女役 

私彼女がとても好きで。で、永遠に清純な乙女をやるんだと勝手に思ってた(笑)。最初、このひと誰だろう?とわかりませんでした。ま、遠かったせいもあるのですけどね…。消去法でいくと彼女しかいないんだけど、いや、そんなはずは…。

重要な役でしたし、映画女優らしい派手さもあって、よかったと思います。リーフェンシュタールって、映画監督かと思ってた。このあとそうなるのかしら。

③ラストこれかよ~!って。

話としても甘いとは思うけど、幕に拍手せざるを得ないのはどうなの(笑)ちょっとなあ…。ま、これはジェンヌさんたちのせいではありません。

④くらっちが実に可愛い。

これは本当に嬉しい。彼女にとって辛い組替ではなく間違いなく栄転であったことが喜ばしくて。あ、いやスカピンでもわかってましたけど(笑)。彼女、別箱で2回ミソつけてしまっている(と、私は思ってる)ので、基本的に他組の別箱などまったく見ないと思われ、先入観皆無の組ファンの方々に受け入れていただいたのは幸運でした。実力のある美人だし、娘①に就任する日を待っています。

 

上以外の演者ではミッキーがよかったと思います。彼女を最初に意識したのは、ちえ全盛期突入作品ともいうべき「めぐりあいは再び」で、科白のきちんと言える美形さんだなあと思ったのですよね…。しかしそのあとなぜだか鳴かず飛ばずといった感じになり、スカピンでのソロ(というほど長くないけど)は申し訳ないけど驚きの微妙さでした。え~と、歌は苦手分野だったっけ?

でも今回は、物語を動かすいい役でしたよね!こういう人絶対必要。花はあきらちなつ、月ではとしちゃん、宙ではあっきー。ご本人の意向はさておいて、星のそんな人になってほしいなあ。そして、どうでもいいが、雪にはいないんだよね…😭

 

かいちゃんかっこいい。それしか形容がない。

そしてお久しぶりのかちゃ、相変わらず恐ろしく細いけど、なんだか歌が上手くなってました。このお方の去就も謎のひとつですよね…いろんな噂というか願望も聞きますが…まずは東上公演をあてられないと始まらないですよね。劇団も、どうするつもりなんだろうか。

あとは、ジョゼフィン・ベイカー役のぽんちょですよね。盛大な餞でした。そういえば「太陽王」のなんだっけ、魔女役はほんとに凄かった。そうだ、ラ・ヴォワザン。

 

ストーリーの「はてな」の最たる点は上に書きましたが、実際、原田先生的にはどうなのかな。なんか、若干やる気のなさというか…す、すみません。テーマがわかりにくいと…いや、テーマ存在自体はわかるのですが、それをぐいぐい押してくる説得力に欠けると申しますか。ほら、舞台を見たら「なるほど~こんな風に生きた人たちがいるんだ」とか「こんな時代があったのね~」とか、単に「このひとダンス上手い」とか、感銘したかったりするではないですか。それがあまり見当たらなかった、私には。

もちろん星ファンの方々には鑑賞する楽しみがあるだろうと思います。トップコンビはヴィジュアル自慢だし、若手にも素敵なひとがいっぱい。

で、売れ行きは、ヘビーファンのリピート数➕観劇するライトファンの人数、なんですよね。これが膨らんだときにチケット難が起こる。まあ既に東京はチケット難が常態なので大劇場での話ですが…。

 

そしてブケタカこと「ブーケ・ド・タカラヅカ」。

私がイメージする星組カラーとはかなり違う、優しげなパステルカラーの衣装で、プロローグ開始。

ショーにあまり好みのない私なので楽しめましたが、ちょっとオーバークラシックかな。タイトルが「花束」なんだから既に無理なんですけど、若手のかっこいい場面とかあると、メリハリ的にもよかったのに。実際、せおっち真ん中にしどりゅーとぴーすけが銀橋を歌い渡る場面、一番元気よくなおかつ結構聞けて、よかったと思うのよね(笑)でも、これが一番では問題でしょう~。

あんまり言いたくないのだけど、フラメンコのシーン、娘①のあの衣装の裾踏みまくりのさまは…( ω-、)フラメンコダンサーが見たら許さないと思うけどな…。琴ちゃんのセンターといい、①と②の掛け合いといい、星の今の状況がよくわかる場面だったように思います。

 

東京公演は12月25日までだから、タカスペには出ない星組さんたち。これで今年は見納めでしょう。

来年は落語!紅子さんの本領発揮ですね←おそらくうたかたはチケット難で見に行けないと思うので。