上野恩賜公園の木々は、10日程前に訪れた時と比べ、すっかり秋から冬へと移り変わろうとしていました。それでも、動物園横のイチョウは、青空に映えて見事な黄金色でございました。
さて、12月4日(木)、桜墨OG会会員の大村美代子(緑雨)様ご出品の書展(第81回温知会書道展)を会員6名で鑑賞いたしました。
大村様 お作品
雅号の緑雨に因んだような緑の紙にしっとりと書かれ、表具のお色も深い緑色で、とても落ち着いた統一感を感じるお作品でした。
線質の美しさはもとより、墨の潤滑の変化も素晴らしく、立体感あふれて生き生きとした雰囲気に見惚れてしまいました。
伺いますと、学習院女子中等科の時の授業で、当時の講師でいらっしゃった仲田幹一先生に出会われて以来の書道歴でいらっしゃるとのこと。
そこから70年あまり、間に多少のブランクはおありなものの、この長きにわたるキャリアは、お作品に深みとお品とそして、生命力をお与えになっていると感じました。
これからも私達後輩に、このような模範となる書を見せていただけたら幸いです。
お作品の和歌
「世の中に同じ心の人もがな
草の庵に一夜かたらむ」 良寛
第81回温知会書道展
東京都美術館にて
12月4日(木)〜10日(水)
堀江加代記
会場にて




