シガンとヨーダがジェダイ聖堂の一室に入ると、そこにはマスター・ムンディがいた。
シガンは何となく、この場があらかじめ用意されていたことを悟った。
 
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シガン「エルミーの過去の話は、少し気になっていました。」
ヨーダ「じゃが、本人には聞けなかった。そうじゃろ?」
シガン「はい。まぁ、あまり話す機会がなかったのも事実ですが。」
ムンディ「(まぁ、本人に聞いても何も出てこないとは思うがな…。)
 
シガン「以前、彼女のデータを見せた時に教えて下さればよかったのに。」
ヨーダ「あのタイミングだと、お前がマスターになるのを断ると思っての。」
シガン「え!?」
ヨーダ「ほっほ!なぁに未来は心配ない、昔話として聞くがよい。」
 
ヨーダとムンディはエルミーがジェダイ聖堂に来た時の話をし始めた。
 
ヨーダ「あれはナブーの戦いの少し前のことじゃ。我々はシスの噂を耳にした。」
シガン「シス…確か、ダース・モールという男がいたとか。」
ムンディ「まだ奴の存在には気づいていなかった。我々が独自の調査をし始めた頃の話だ。」
 
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ヨーダ「調査団の中に、あるジェダイの師弟がいた。」
ムンディ「彼らはフォースの暗黒面を崇拝する、とある集落に到着した。」
ヨーダ「そこで師弟は、暗黒面に落ちかけていた子供を見つけたのだ。」
シガン「(まさか…)
 
ムンディ「2人はその子を救い出そうとしたが、2人も暗黒面に魅せられ始めていた。」
ヨーダ「洗脳に苦しむ中、師は最後の理性を振り絞り、弟子とその子を逃がしたのじゃ。」
ムンディ「そして、弟子は子供を抱えてジェダイ聖堂へと帰って来たのだ。」
シガン「…その子が、今のエルミーですか?」
ヨーダ「そうじゃ。素晴らしいフォースを持っていたが、暗黒面に落ちていたのじゃ。」
ムンディ「連れ戻った弟子も、際どい状況に陥っていたな。」
シガン「…どうやって、彼女は暗黒面の魅了から逃れたのですか?」
 
ヨーダ「その弟子が、師と同じように犠牲になったのじゃよ。」
ムンディ「弟子は暗黒面の力を用いて、子供から負の力と記憶を消し去ったのだ。」
シガン「それではその弟子は…!」
ヨーダ「即刻破門となった。自らジェダイの道を捨てて、子供を助けたのじゃ。」
 
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シガン「その後は…」
ムンディ「師はどうなったか知らぬ。弟子もそれっきり姿を見ておらぬ。」
ヨーダ「子供は見ての通り、お前の下でジェダイの道を歩んでおる。」
シガン「エルミーに、暗黒面の力が残っていたりはしないのですか?」
ヨーダ「それはお前がよく知っているはずじゃ。何か傾向があったか?」
シガン「いえ…」
 
シガン「彼女は自分の過去を知らない訳ですか…」
ヨーダ「そうじゃ。記憶と共に、もともとあった力の大半も失った。」
シガン「だから、小さい頃のデータは低レベルだったのか…」
ヨーダ「うむ。じゃが、彼女は力を取り戻しつつある。お前は良くやっている。」
 
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シガン「正直、驚きました。」
ヨーダ「…そういえば、エルミーはお前の過去を知っておるぞ。」
シガン「…それって、マスターが話した訳ですよね?」
ヨーダ「ほっほ、あの子も今のお前と同じような顔をしていたよ。」
シガン「そりゃ困惑しますよ…。」
 
シガンはこうしてエルミーの過去を知り、少し胸が痛くなった。
そして、シガンがジェダイ聖堂を出ると、いつものエルミーが待っていた。
 
エルミー「マスター!スターファイターの整備は完了しました!」
シガン「ご苦労さん。助かるよ。」
エルミー「…?どうしたんですか、マスター?」
シガン「ん?…何でもないよ、行こうエルミー。」
 
一方、シガンを見送ったヨーダ達はメイスを加えて彼らの将来を占っていた。
 
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ムンディ「シガンとエルミー、そしてブライツ議員が見せたフォースの形…」
ヨーダ「ワシは期待しておる。あの3人の力…トライフォースとでも呼ぶかのぅ。」
メイス「あの力の成熟は、エルミーの方向を決めるナイトブルーにかかっていると思います。」
ムンディ「うむ。今日の話を、彼がどう捉えたかによりますな。」
ヨーダ「トライフォース…その完成には、一点も欠けてはならぬ。それが大事じゃ。」
 
メイス「ナイトブルーは事の重大さを理解しているとは思いますが…」
ヨーダ「まだ完成しておらぬ上に、弱点がある。それを気付かせねばならん。」
メイス「選ばれし者…スカイウォーカーの件もあります。」
ムンディ「スカイウォーカーとシガン、どちらが先に事を成しますかな?」
ヨーダ「…運命からは逃れられん。彼らの運命は…」
 
TO BE CONTINUED