4安打3打点のキムタクさん

キムタクさんへ。あなたが突然この世を去って今日で10年です。もう10年経つのかと歳月の重みを感じます。天国から見守っていることと思いますが、この10年でいろいろ大きく変わったことがあります。

 

 

「エラーをしても下を向くな!」と叱咤していた坂本は、今やジャイアンツのキャプテンになり、もちろん攻守において無くてはならないとても大きな選手になりました。昨年主将5年目でやっとリーグ優勝に導きました。これから2000本安打、そして、延期にはなりますが、オリンピックやWBCで日本を背負って戦っていきます。

 

仲の良かった大道さんは、拓さんが叶えられなかった分もやらなきゃと指導者として手腕を発揮しています。古巣のソフトバンクに戻って今は、常勝軍団構築の一翼を担っています。今のホークスは若い選手、それも、育成出身の選手が、続々と台頭しています。そのソフトバンクを倒して日本一になることが、今のジャイアンツの目標です。

 

そして、キムタクさんもとても驚いたことと思いますが、ズムサタの熱ケツ情報でいつも取材に訪れていた宮本さんが、おととしの秋からジャイアンツの投手コーチを務めています。明るいキャラクターとコミュニケーション力を生かして、指導者として一歩一歩着実に歩んでいます。

 

キムタクさんが長く在籍していた広島は、4年前に久々のリーグ優勝を成し遂げてからリーグ3連覇。非常に手強いチームとなりました。ジャイアンツは原監督が一度は退任し、アテネで共に戦った由伸さんが監督を務めた後、原さんが監督に戻ってV奪回を果たしました。次は日本一奪回を目指して邁進しています。

 

もし、タイムマシーンがこの先発明されたら、マツダスタジアムで倒れる前の日のあなたに会って、ジャイアンツファン、いや、プロ野球ファン総出で、強引にでも病院にお連れしたいです。真偽のほどは定かではないですが、倒れる前に頭痛の症状があったと聞き、それが本当なら・・・・その時点で防ぎたかったです。

 

どんなコーチになっていたのか、どれほど素晴らしい指導者になっていたのか、それが見られなかったことが今でも本当に悔しいです。もちろん、拓さん本人が志半ばで亡くなり、一番無念だったことも理解しているつもりです。

 

 

あなたが見せた全力プレー、チームのために尽くしてくれた姿を、私達はこれからも決して忘れません。そして、木村拓也という素晴らしい選手、最高のユーティリティープレーヤーがいたことを、これからも語り継いでいきます。