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惑星マーズの戦い @yasuo310 様より
地球(大地震)
惑星マーズで神の国の最後の住民イスレアがその従者モルぺスに最後の仕事を頼んでいる頃、惑星マーズから数億光年離れた惑星(地球)の東半球の片田舎で100年に一度起きるか起きないかくらいの大地震が起きた。
運命の始まりでもあり、この物語の序章でもあった。
この物語の中心的な存在となる、神に選ばれし運命にある童子達が住む小寒村がこの大地震の巻き添えを受けたのである。
この大地震を境にして、この小寒村にすむ童子達5人の運命が人知では計り知れない程大きく、大きく変わってゆくのであった。
その頃は、漸くテレビが各家庭に復旧しだした頃であるもちろん白黒テレビであるカラーテレビではない。
当然パソコン、コンピューター、携帯電話など無い、今から考えれば不便かも知れないしかし現在よりはゆったりと時間は流れ、誰れもが活気があり、将来に夢を抱き、人間らしい生活を送っていた頃である。
0000年9月11日・・・昼過ぎ・・・
北関東の一県を大地震が襲った、地震は突然にきた。最初に大きな揺れが2~3分続き、さらに数分を経て2次、3次、4次と揺れは続いた。
家の門や塀は外に内に崩れ散乱し、墓は墓石が積み木ように倒れ、裏山は赤いベロを出し崩落した,無残にも全半壊し土砂に埋もれた家屋。
地面、道路にも亀裂が走った。家では食器棚が一瞬浮き上がり扉は全開し、茶器、グラスが飛び出す、テーブル、椅子が飛びテレビ、冷蔵庫、箪笥が倒れかかる。グラ、グラと激しい横揺れが続き、最後に下からドーンと突き上げるような縦揺れが起きていた。
一瞬何が起こったかわからない者達は、2次3次と続く大揺れに「外に出ろ!」の叫び声で、我に返り皆家々を飛び出した。
「すげ!・・・地面が割れている!」
「ながい、ながい、すげえながい地震だ!」
いたる所でまわりの風景が一変し、電気、ガス、水道も止まった。 震度8、地震は運命の童子オウジ達の住む四方を山に囲まれた盆地の山戸村にも甚大な被害を及ぼしていた。特に裏山の崖の崩れは甚大であった。唯一の長距離交通手段である山田線もトンネルが崩壊し崖の傍の家屋を飲み込んだ、死者2名を出し、運行停止となる。 交通手段を奪われた者達はガソリンスタンドに我先にと補給の列をつくっていた。
・・・オウジ・・・ オウジとは、中学3年生15歳、山戸村周辺の6つの村が集まって出来た六合村中学校「六合中」の悪ガキども5~6人の中心的存在であり、いわいる不良グループの中心である。
中学の悪ガキ共である、「世の中は自分達を中心にまわっている」位にしか捉えてないのだ、学園生活においては何でも自分達の思いどうりだ、言いたい放題言い合い、やりたい放題やり、先生を00ヤンと呼び気兼ねもせず接し、学生達からは00ちゃん00ちゃんと一目おかれ、気をつかわれている、この世の春である。
それが、考えも及ばぬ見知らぬ異次元に勝手に飛ばされた。想像もつかぬ怪物達に遭遇させられ、剣を持って戦え、怪物達を殲滅しろ、そして死んだら元の世界に戻れない、死ななくても怪物達を殲滅しなくては元の世界に戻れないなんて言われるハメになってしまう。
オウジは怪物達を殲滅したら、本当に元の世界に戻れるのか、「やつの言うことなんか何の保証もない」、「信じられない」、「信用したくもない」しかし元の世界には必ずみんなを連れて無事に戻ってやる。
オウジはそんな決死の決意を胸にしまい込むのである。
そして運命の日、大地震の9月11日、オウジ達は山栗、山に自生する親指の先位粒大の甘い栗だが、それを取りに日暮れ山に来ていたのである。
そのとき、日暮れ山の山頂は、山肌が左右に5mも振られるように揺れた、地面が割れだすような恐怖に襲われると同時にドスンと地は落ちた、陥没した。
1m四方ではあるが、その穴はオウジ達のすぐ近くにぽっこり開いた。この揺れの中次々に穴は開き、オウジ達に襲い掛かる恐怖にかられ,オウジの弟、スエヒロ9歳はオウジ同級生デンスケにすがりつき泣き出した。オウジの妹13歳サチはブナの根元にしっかりとすがりついた。
ハカセ、オウジの同級生は、オウジと相撲を取るように組合い同時に窪みに転げ落ちた。土埃の中、皆一瞬光を失い、薄暗闇に投げ出された。
揺れは2次、3次と続いていた、揺れの収まりを見極めるようにオウジ達はこの山からの脱出をはかった。
スエヒロを背負ったオウジが最後のシンガリをつとめデンスケを先頭に、ハカセ、サチの順で尾根沿いの小道を岩肌の迫った岩道を時には、大股で飛ぶように跳ね、時にはパタパタと足をばたつかせスピードと滑りを止めながら駆け下りていった。山頂からは、小石がパタ、パタと崩れ落ちていた。ガラ、ガラ、ドシン、地が割れ岩が崩れ落ちる。
地面の揺れる音、地震の咆哮「ゴ-、シャ-ゴ-」・・・木々のぶつかる音、葉のざわめき、飛び跳ねる靴音「パ~ン、パタパタ」
駆け降りる皆の背にその音はへばりつき追いかける。
ガシャン、ゴロゴロひときわ大きい音が、皆の背を押した。
「止まれ、危ねえ!」・・・「こっち、こっちだ」
オウジはスエヒロを横抱きにかかえ大木の根元に転がり込む、振り向きざまにデンスケ、ハカセ、サチも転がり込んだ!
その4~5メートル先を一抱えもありそうな大岩がツタが絡む小木をなぎ倒しながら下方に転がり落ちていった。
目前を背丈程のある大岩がゴロン、ゴロンと回転する、映画のワンシーンようであった。5人は暫く大木の根元を動くことが出来なかった。
まだ大岩の撒き散らした土埃がモウ、モウ吹き荒れている。オウジは辺りを見回した、デンスケがじっとこちらを見つめていた。「オウちゃんどうする」と言うかのようだ!
「あそこにでっけい根元があるだろ!その先にもでっけい木がある、いいか、根元から根元づたいに行くからな、途中でゴロっとしたら、近くの根元にすぐに転がり込むんだ、いいな!」
「いつまでもここにいられないからな!」
「デンスケ、行くぞ!」
オウジはさけんだ!
4人は「ウン、ウン」と頷いたが、その瞳はこれ以上は開かないほど大きく見開かれていた。
山頂からのガラ、ゴロを遠い音か、近い音か聞き分けながら、大木の根元の間をうねるように這い伝いまたは駆け、5人は山腹を降りていく。
日暮れ山の岩滝と呼ばれる所、丁度山の中間あたりまで這い降りてくると、
岩滝の左側斜面から焦げ臭がただよい、スス煙も山頂に向かい漂っていた。
山肌の木々の間を5~6本の赤い筋が、なめるようにが燃え上がってきていた。そこではセイジとシロウがチリチリと焼けた頭に煙を残し、鼻穴にススを詰め呆然と立ち尽くしていた。オウジの一学年下のオチョコチョィのバカ共だ!
「お前ら、なんでこんなところにいるんだ!」
「何してんだ、火つけたな、このバカ!早く来い、ほらバカ来い!」
「下りろ!」
オウジは腕を大きく振った。
デンスケ、ハカセ、サチ達も、
「バカ早く来い!」「危ないぞ、早く」「気をつけて、」
口ぐちに叫んだ。
セイジはススと涙に縁どられた顔をグシャ、グシャにこすりながら、それでも安堵した表情をうかべ、ハァ~、ハァ~と小刻みに肩を上下させ、
「くっ、くっ栗を焼いていたら、ド~ンと揺れて下まで転げちゃつて、シロウも転げちゃつて慌てて起こしに行ったらもう火が、横に 燃え上がってーーー」 ハァ、ハァ!-- 「消そうとしたんだけど、消そうとしたんだ」
火は山肌の下草のほとんどを食いつくしたのか、処どころでチョロ、チョロと帯になり燃えてはいるが下火になっていた。もうこれ以上 燃えさかることはない、まして立ち木にまで燃え移るようなことはないと思われた。
翌日から、中学は休校になった.。
日暮れ山の麓には町に通じる道路が1本走っていたがその道路には5~6mはあるかの大岩が道路の中央を塞いだらしい。
また何個かの小さい岩はその道路をゴロン、ゴロンと通りすぎその下の崖した10m位も下方の河原に転がり落ちていった。
