※一つ前の記事をよく読んでからお願いします。
二年前の設定です。妄想100%です。



「はぁ~、疲れた…」
帰宅してとりあえずシャワーを浴びるとすぐ、俺はベッドにボフンッと音をたててダイブした。只今の時刻は深夜0時を回ったところ。
ここ最近は久しぶりに忙しかった。映画の撮影が終わったかと思ったら、ドラマが決まって、雑誌やらテレビやらが取材に来て、テレビの収録があって、YouTubeに上げる動画を撮って…なんか詰め込まれた感じ。まぁ、そのおかげでテレビや雑誌の取材は数日ないんだけど。


「あ~、明日…いや、今日は誕生日か…」
そう、今日は俺の38回目の誕生日だ。夜には初めてYou Tubeで生配信をする予定。ライブではほとんど俺の誕生日をやることがなかったから、ファンの人達と誕生日を過ごせるのはワクワクする。
でも、今年は嵐の皆には会えない。いつもはテレビの収録の時とかに会って「おめでとう」って言って貰ったり、誕生日プレゼントをくれたりするけど、今年はそうはいかない。もはやあの日から5人揃って会ったこともない。時々LINEはするけど、やっぱり会って顔を見て話すのとは全然違う。翔くんや相葉ちゃんはテレビでよく観るけど、Jはほとんど表に出なくなっちゃったし、大野さんなんて全然。ちゃんと生きてんのかもわかんない。



「…会いたいな」




みんなに。




…大野さんに。




ピロン



「…噂をすればってやつ?」

本当タイミング良いんだから、なんてちょっと文句を言いながらメッセージを見る。

『早く40になれ!』

「…何コレ」

祝ってるのか何なのかよくわからない文章に思わずプッと吹き出してしまう。でも、感傷的になっていた俺の寂しさをそのたった一行で吹き飛ばしてしまうんだからやっぱりこの人は凄い。それに、この人が今年も俺の誕生日を覚えていてくれたこと、誰よりも早く、一番に祝ってくれたことが嬉しくてたまらなくて顔が勝手にニヤけてしまう。


それからは携帯が鳴り止まず、ピロンピロンとあっちでこっちで「おめでとう」の嵐。それら一つ一つに返信していたら眠くなって、いつの間にか眠ってしまっていた。



♪~


そんな俺を起こしたのはマネージャーからの電話だった。

「…はい」

『あ!二宮さん!朝早くに大変申し訳ないのですが…急遽ピンチヒッターで番組に出て欲しいとの依頼がありまして…』

マジかよ…ていうか今何時?え?5時?

「…何の番組?」

『相葉さんの…』

はぁ〜…まぁ、もう一個くらい相葉さんに恩を売っとくのも悪くないか。

「わかった。何時から?」

『…!!ありがとうございます!!急で大変申し訳無いのですが、少し遠くにロケに行くので今からでもよろしいでしょうか?』

「…すぐ行く」

『本当に申し訳ございません!下で待っておりますので、用意が終わりましたらよろしくお願いします』

「いやいや、謝んのはあのバカだから。うん、じゃ、よろしく」

ピッ

通話終了ボタンを押すと、すぐに準備を始めた。まぁ、ほとんど準備することなんてないけど。とりあえず顔を洗って、若干の髭を剃って、歯を磨いて、服を着替えて、あとはスマホと財布をバッグに入れたら寝癖を押さえるための帽子を被って完成。この間約5分…ん〜、流石!って、あっ!トイレトイレ…。


「あ!二宮さん、おはようございます。この度は本当にありがとうございます!目的地まで3時間程かかりますのでどうぞお休みになっていてください。着いたら起こしますので」

地下の駐車場まで行くと、すでにマネージャーが待機していた。 

「じゃ、お言葉に甘えさせてもらおっかな」


俺はとりあえず寝落ちした後に来ていたメッセージに軽くお礼の返信だけ行い、後はマネージャーに言われた通り仮眠をとって過ごした。




長くてすみません!これだけ長いのはこの1話だけですのでえーん
読むの嫌だなと思ったらすぐに回れ右でお願いします!!