この日付けを忘れることは出来ないだろう。
西武ドームにて行われた、フライングゲットの大握手会。
職場の後輩S君に誘われて、「まあ、行った事ないし、いい人生経験になるかな」
などと、軽い気持ちで行くことにした。
当時の私は、神7もろくに名前と顔が一致しない、いわゆる「一般人」レベルの
認識しかなく、CGと言われたまゆゆが、実際どれくらい可愛いのかを見に行こう
と、本当に適当な理由で参加した。
イベント開始のミニライブが始まり、MIXが起こると、「お、この雰囲気は大好きだ」
と、テンションが上がってきた。
事前にあらかじめWiki先生でそれなりに調べていたので、手に持った握手券3枚を握り締め、
とりあえず、まゆゆの列に並ぶ。
自分の番が来て、初対面の現役アイドル。
かわいい。とにかく可愛い。
しかし、現実感が無い。
本当にこの子は人間なんだろうか?
ちいさい手を握り、まゆゆの体温を感じる。
暖かい。
でも、やっぱり現実感がない。
初の握手だったので、ろくな言葉も掛けることができなかった事もあり、よく出来たロボットなんじゃ
ないかと思ったくらいだった。
そして2回目の握手。
みいちゃんと梅ちゃんの列に並ぶ。
カスペルのCMでみいちゃんが好きになっていた私は、普通の女の子っぽいみいちゃんに期待していた。
だけど、残念なことにちょっと疲れていたのか、反応が鈍い。
そして、隣の梅ちゃんと握手。
「来てくれてありがとう」
おいおい、ちょっと待て。
それは反則だぞ。
やられた。とにかく私の心にクリティカルヒット。
後でWiki先生で調べた梅ちゃんの苦労。
そのときの梅ちゃんの言葉は万感の思いが篭っていたと思う。
その熱い思いが篭った握手と言葉。
クレーム処理で疲れきっていた私の心に広がる充実感。
梅ちゃんの熱意が荒んだ心にパワーを満たしてくれた。
「ああ、来て良かった。」
えもすると、このくらいの娘がいてもおかしくない、おっさんにとって、
守ってあげたい、応援してあげたい気持ちが溢れてくる。
一発で彼女のことが好きになった。
あのときの梅ちゃんの少し寂しげな笑顔は一生忘れないと思う。
そして最後の握手券。
列の空いていた、ともちんの列に並ぶ。
正直、期待してなかった。
だってソロデビューもした売れっ子だもんね。
対応もおざなりなんだろうなって思ってた。
慣れてきた私は握手をしながら「頑張ってね」と声をかける。
そうしたら、ともちんは私の手をしっかりと握り、
「ありがとう、また来てね。」
本日2回目のクリティカルヒット。
この子達はなんて一生懸命なんだろう。
隣のレーンでは佐江ちゃんがものすごく元気一杯にファンに話しかけている。
いいなあ
なんていい時間なんだろう
彼女達は言う
「ファンの人たちからパワーを貰っているんだ」
そうかもしれない、でも、何より私達の方が、彼女達からパワーを貰っているんだ。
心にあふれる凄まじい充実感。そして感じるエネルギー。
本当に参加して良かった。
もう一度彼女達に会いたい。
そして彼女達を応援したい。
冷め切ったおっさんの心に猛烈な炎を付けてくれた。
熱くなれるものがある。
周りは言う。「いい年して、いまさらアイドル?キモい」
それがどうした。
君らにこれだけ熱くなれるものがあるのかい?
私、いや、俺は見つけた。
俺達と彼女達を繋ぐ情熱の絆を。
そして、人生が変わった。
誘ってくれた後輩S君は、もはや後輩ではなく、同じ道を歩む盟友となった。
後悔などない。今は唯、新たに発見したこの道をただひたすら進むのみ。