雑話244「真珠の耳飾りの少女、もう日本に来ない」
ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は、間違いなく日本で最も人気のある絵画のひとつでしょう。
ヨハネス・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」1665年頃
最近では、2012年に東京と神戸で開催された「マウリッツハイス美術館展」に出展され、大勢の人々が有名な作品を一目見ようと集まりました。
実はこの展覧会、「真珠の耳飾りの少女」を所蔵しているマウリッツハイス美術館が大規模な改修工事のため、閉館を余儀なくされたことよって実現したものでした。
さて、今まで何度か来日し、日本のフェルメール・ブームに一役買ってきた「真珠の耳飾りの少女」ですが、今後、日本でお目にかかることができなくなりました。
マウリッツハイス美術館は、2年もの改修工事を終えて、この6月にリニューアルオープンしましたが、これを機に美術館でもっとも有名な作品の貸し出しを中止することにしたそうです。
美術館の目玉作品として、「真珠の耳飾りの少女」を観ようと訪れる観客を落胆させないために作品を移動しないのは、ある意味仕方のないことかもしれません。
北方のモナ・リザというニックネームまであるこの作品は、トレイシー・ヴァリエによる1999年の歴史小説の題材となり、それは絵のモデル役にスカーレット・ヨハンソン、フェルメール役にコリン・ファースを迎えた2004年の映画にもなりました。
映画「真珠の耳飾りの少女」のポスター
そうして、ついに「真珠の耳飾りの少女」は、門外不出の芸術作品で構成する輝かしいグループに加わることになったのです。
ちなみに、以下の作品が他の施設に決して移動されることのない傑作群です。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」
ディエゴ・ベラスケスの「ラス・メニーナス」
サンドロ・ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」
サンドロ・ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」1483年頃
パブロ・ピカソの「アヴィニョンの娘たち」と「ゲルニカ」
長期間における閉館を経て、マウリッツハイス美術館は再び多くの観客を呼び込もうとしています。
リニューアルオープンしたマウリッツハイス美術館
日本の芸術愛好家には残念なニュースですが、マウリッツハイス美術館はオランダのハーグへの旅行を十分に価値あるものとしてくれることでしょう。




