雑話246「ハリウッドのアートコレクターたち」
今週は美術品の収集家としても有名なハリウッドスターたちをご紹介しましょう。
1.レオナルド・ディカプリオ
ウォーホル展に出席したディカプリオ
この2年ほどの間、ディカプリオはマイアミで開かれたアートフェアや、アンディ・ウォーホル展の開会式、オークション会場などの、様々なアート関連のイベント会場で目撃されています。
オークション会場では、彼はいつもサングラスをかけ、ジーンズに野球帽を深くかぶって、正体がわからないように努めています。
「The 11th Hour Sale」の会場にて
2013年には環境問題の資金集めのために、「The 11th Hour Sale」と題したオークションをクリスティーズで彼自身が開催しています。
ちなみに「The 11th Hour」とは、彼が製作、脚本、ナレーションを担当する、環境保護をテーマにしたドキュメンタリー映画のタイトルです。
最近のディカプリオは、サルバドール・ダリとオスカー・ムリーリョの作品を集めているそうです。
2.トビー・マグワイア
映画「スパイダーマン」のPRで来日したトビー・マグワイア
ディカプリオの親しい友人であるマグワイアも、美術業界では知られた存在です。彼もニューヨークやマイアミで開かれたアートフェアで目撃されています。
2007年には沖縄出身でロサンジェルスを拠点に活動している芸術家、カズ・オシロの作品やマーク・ライデンの素描を購入しています。
カズ・オシロ、小学生たちとの合作の前で
また、2010年には、インタヴューマガジンのために、落書き芸術家のKAWSにインタヴューしています。
3.ブラッド・ピット
2009年のアートバーゼルでのブラッド・ピット
2009年にバーゼルのアートフェアでネオ・ラウチの絵画を100万ドル(約1億円)で購入して以来、ブラッド・ピットは美術業界では注目されています。
彼はまた、アールデコの家具の熱心な収集家で、2012年には贅沢な家具メーカーのフランク・ポラロと協力して12個限定の家具をデザインしています。
ブラッド・ピットデザインのベッド
さらに、2013年には、ブラッド・ピットはロサンゼルス現代美術館の主要な寄贈者として、何とかして評議会のメンバーになろうとしました。
残念ながら、大学を卒業していなかったために、彼の評議会入りは拒絶されました。
美術館の関係者によると、「美術品を買えるというだけで、美術品を分っているという事にはならない」ということのようです。
さて、アメリカのセレブが芸術品のコレクターや芸術家のパトロンとなろうとしているのに対して、日本の芸能人はむしろ絵を描くなどして、芸術家になりたがっているようです。
これは単に芸術品の好き嫌いの問題ではなく、日米の文化的な違いが関係しているものと思われます。この件につきましては、機会があればお話ししたいと思います。





