雑話21「印象派の目指したもの②」
「つかの間の時間 その2」
印象派が物事の移ろいやすさや儚さを表わそうとするために、筆触分割という技法を使いましたが、実はそれ以外にも「つかの間の時間」を表わす手法を使っていました。
「積み藁 日没」
それは、同じモチーフをそれを見る時間を変えて何枚も描くことで出来た「連作」でした。
「積み藁 雪の効果」
モネ自身の言葉を借りれば”私は、異なる効果の連作(積み藁)に必死に取り組んで、刻苦奮闘しています。・・・私が求めるもの、それは瞬間性、とりわけ『包み込むもの』、すなわちあらゆるところに広がる同じ光です。・・・”
同じモチーフでありながら、季節や天候によって見え方が違います。それどころか、同じ一日の中でも朝と昼、夕刻では光が変わり、見え方が違ってきます。
そこで、モネはそれぞれの光の効果の違いを捉えようとして、何枚ものキャンバスを用意し、光の調子が変わるごとに、キャンバスを取り替えて描いていたといわれています。
こうして生まれた、連作はモネを代表する作品のシリーズとなりましたが、これらはまた、印象派の目指した「つかの間の時間」を表わした典型的な作品にもなったのです。